作談 |
- 419: 名前:@リハビリ投稿日:2014/02/08(土) 23:52 [PC]
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彼女たちに叩かれた頬が、まだ痛む。耐えられない程ではないが、ひどく不快な痛みだ。
これが世間一般に言ういじめであることはわかっているし、いじめられることで性的興奮を覚える変態な訳でもない。ならなぜ、自分は助けを求めようとしないのだろうか。男としての、プライドが邪魔しているなどではない。
勇気がないのだ。今を変える一歩を自分は、踏み出すことができない。
助けを乞うことで、一刻の安寧は得られるかもしれないが、その後、いじめが激しくなることは容易に想像できる。
ーーなどと理由を付けてみたものの、結局は臆病なだけだ。全て自分の責任なのである。そして、そんな自分の姿がとてつもなく嫌いであった。
ふと時計を見ると、三十分が経過していた。何の生産性もない自問自答を繰り返して時間を無駄にした挙句、出た結論が自己嫌悪なのだから、最早笑いさえも込み上げてくる。
もう寝よう、そう思い瞼を閉じる。せめて夢の中くらいは、彼女たちに仕返しできることを祈って。
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