劇団愛奴留 芽以 |
- 01: 名前:無名作家投稿日:2014/04/29(火) 06:06
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『劇団社長・突然の失踪』
スポーツ新聞の片隅に、芽以が所属する劇団の社長が、多額の借金を残して突然行方をくらました記事が載った。
黒河芽以は今年中学生になったばかりの十三歳。母親に勧められて幼い頃から劇団に所属して演技を磨いてきた。最近では端麗な容姿と物怖じしない性格が認められて、映画やテレビドラマに出演するまでになっていた。
そんな芽以達母娘の元へ失踪した社長の矢沢明から手紙が届いた。
事務所を潰してしまったことについては触れられていなかったが、芽以の今後の芸能活動については狭山芸能という事務所に委任しているので心配しないようにと書かれてあった。
そしてその数日後、その狭山芸能の社長と名乗る男が数日の内に黒河家を訪れて来た。
狭山が言うには、矢沢は同業の狭山興業にも多額の借金があり、その返済の代わりに芽以の営業権を譲渡したと言うことらしい。
せっかく娘がジュニアアイドルとして有名になりかけていた時に、社長の失踪とともに劇団がつぶれたと聞いて心配していた両親は、渡りに船とばかりに狭山芸能と再契約を済ませてしまった。
給料制のギャラなどは以前の事務所と
<省略されました> [全文を見る]
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