非通知 |
- 01: 名前:無名作家投稿日:2014/04/22(火) 19:46
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誰が見ても中年と言われる歳になれば、多少の不安や悩みはあるものだと思うのです。
私も人並みには持っていますが、この程度の事なら今の時代、幸せな方なのだろうと納得させていました。
それが一本の電話で壊れてしまうのですから脆いものなのですね。
残業を終わらせて時計を見ると7時を過ぎ帰り支度を急いでいる時に、その電話はやって来たのでした。
携帯のディスプレイを見ると非通知でしたが、得意先の相手かもと思い出てしまいました。迂闊ですね。
「もしもし」
少しの沈黙の後、男の声が聞こえました。
『・・・奥さん、今日は帰りが遅くなりますよ・・・』
私よりもずっと若い声に感じます。
「はぁ?どちら様ですか?」
『・・・今日は返さないかもしれないな・・・よろしく・・・・』
意味不明な電話で、相手にしてもしょうがないと思い切って帰路につくと、そんな事も忘れてしまいました。
妙な事が当たり前に起こる時代に一々気に等していられません。
私の勤める会社は中心地から少し離れているので、自家用車での通勤が許されています。
愛車に乗り走らせていると今度は妻
<省略されました> [全文を見る]
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