離島 |
- 01: 名前:無名作家投稿日:2014/04/17(木) 20:15
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卒業旅行と称して、女子大生の娘たち3人は離島への旅行を計画した。
半日以上かけての船旅は、大学生活の締め括りに申し分のない思い出になる筈だった。
民宿を予約した。この島の観光シーズンは夏。空いている筈だった。もうすぐ春がくる。
娘の1人が民宿の予約をしたとき「島の秘湯」の話しを女将から聞いていた。
昔から島の鍾乳洞の奥には温泉が滾々と湧いているのだという。ミステリアスではないか。
娘たちは、島での楽しみが増えたことを喜んだ。秘湯は思いがけない旅のオプションだった。
彼女達が島に着いたのは夕刻だった。早朝に港を出た客船は、途中の島で乗り換えていた。
乗り換えた小さな船が着くと、島の漁港には民宿の女将が丁寧に出迎えに来ていた。
「いらっしゃいませ。長旅でお疲れでしょう。ささ。どうぞ」
と、娘たちを案内をしてくれた。
民宿に着いて海を臨む景色のよい部屋に通され、娘たちは一息ついた。
「感じのいいところね」
「親切そうね」
「のんびりくつろげそうで良かったわぁ〜」
部屋に重い荷物を置いた彼女たちは口々に言って足を伸ばした。
程なく「お夕食のご用意ができ
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