欅坂エロ小説 |
- 978: 名前:JM投稿日:2018/01/31(水) 15:17
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>>973
全員ですか…(呆然)
「もしかして、俺のせいか?」
芽実はビクッと体を小さく震わせた。
この反応、間違いではなさそうだ。
「俺が芽実を不愉快な気持ちにさせたんだな。そうだとしたら謝る。すまなかった」
俺は深々と頭を垂れた。
罵声が飛んでくるかと思いきや、返ってきたのは少し震えた、か細い声だった。
「謝んないでよ…」
「えっ?」
「謝んないでよ。拗ねてる私が馬鹿みたいじゃん」
「拗ねてる?何に?」
芽実はため息を一つつくと、ゆっくりと話し始めた。
「私、見ちゃったんだ。ねるちゃんの部屋で、お兄ちゃんとねるちゃん達がエッチしてるところ…気付いたら最後まで見てた」
こちらも夢中になっていて、全く気付いていなかった。
彼女らも、きっと誰かの閉め忘れと思って、そこまで深く気にしていなかったのだ。
「そうだったのか…でもどうして?」
「悔しかったから」
「悔しかった?何が?」
俺は阿呆のように質問していた。
芽実は頬をプクーッと膨らませ、俺を睨みつけた。
「鈍感!」
「え?」
「そんなの、お兄ちゃんのことが大好きだからに決まってるでしょ!芽実はけやき坂で一番お兄ちゃんが大好きなの!羨ましかったの!」
芽実は目に涙さえ溜めながら叫んだ。
てっきり嫌われているものだと思っていたが、丸っきり正反対の答えだった。
全ては嫉妬の表れだったのである。
構ってほしかったのだ。
こういうものをツンデレというのだろうか。
二次元用語はよくわからないが、急に可愛い態度をとった芽実が、とても愛おしく思えた。
芽実の体をそっと抱き寄せると、堰を切ったように咽び泣き出した。
「ごめんな、気付いてやれなくて」
「ずっと待ってたんだからぁ…っ」
芽実はもう微塵の冷たさも見せず、いつもの甘えん坊に戻っていた。
だからキスを始めると、すぐにムードに飲み込まれていった。
深く吸い付いてくるのをみると、芽実がどれだけこの時を待ち侘びていたのかを実感した。
我が子を寝かしつける父親のように、髪と背中を優しく撫でてやる。
あんなに泣きじゃくっていた芽実も、キスと愛撫で大分落ち着きを取り戻していた。
「ベッド、行くか」
俺の問いかけに、芽実はこくりと頷いた。
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