欅坂エロ小説 |
- 900: 名前:JM投稿日:2017/11/30(木) 03:08
-
皆さん、コメント本当にありがとうございます。
長らく更新を空けてしまい、大変申し訳ありませんでした。
続きになります。
「朝からイチャイチャしてんじゃねーよ!」
原田葵は頬を膨らませながら言った。
ブレザーの制服が、ミニマムな体を包んでいる。
ムードをぶち壊された友梨奈は、大きなため息をついた。
「あー、もう!いいところだったのに」
「ふーんだ。独り占めはさせないもんね」
「…小学生のくせに」
「なんだとー!」
いつもの葵いじりが始まり、一気に和やかな空気になった。
苦笑しながら、運転席に沈む。
続けて乗ってきたのは、少し俯き加減な小林由依だった。
朝だからか、気分が優れていないようだ。
貧血を起こしやすい体質だ、と彼女自身から聞いていたが、いざ目の前で具合が悪そうにされると、やはり心配になる。
「おはよう、由依」
「…おはよう」
「大丈夫か?調子は?」
「…平気」
由依の声はか細く、話し声に掻き消されそうだった。
後ろの窓際の席に座って、窓に頭をもたげた。
「おはようございまーす!」
影山優佳と柿崎芽実は、けやき坂46の年少組で、芽実は友梨奈と同じく、今年高校生になったばかりだ。
一つ歳が上の優佳は、ねるを超える秀才だという。
何でも、都内で偏差値トップクラスの中学校に通っていたとかで、学力とその知識は半端ではない。
優佳は笑顔で挨拶したが、芽実は何故か俺を見るなり、不機嫌そうに頬を膨らませて一瞥し、さっさと席に座ってしまった。
「あと何人だ」
「米さんと美玲ちゃん」
「ごめん!遅くなっちゃって」
米谷奈々未と佐々木美玲が、ダッシュで車に飛び乗ってきた。
奈々未は、両親の教育方針から、勉学には熱心に取り組んでいる。
もともと欅坂46に入った時から、大学に入ると言っていた。
「欅坂46に入るからって、勉強を疎かにしたくないねん」
これは常日頃から奈々未が言っていることだった。
美玲は、もともと別のアイドルグループ(所謂地下アイドル)にいて、芸能界には比較的慣れていた。
中国の在住歴もあり、グローバルな一面を持ち合わせている。
奈々未と同じく大学受験を目指しているそうだ。
試験までもう間もなくだという。
「これで全員か」
車内を見渡して言った。
今年になって、学生組が一気に減った。
前までは理佐や愛佳も制服を着ていたのに、と思ってしまう。
車を出すと、また車内が賑やかになる。
時折相槌を打ちながら、ルームミラー越しに様子を伺うが、やはり由依は黙ったまま、芽実はチラチラと視線こそ合うものの、やはり会話はない。
「校門前でいいか?」
「いいよー」
葵は代表して応えた。
場所と道順は完璧に記憶しているから、予定外のアクシデントが無い限り遅刻することはまず無かった。
この日もスムーズで、定刻通りに校舎が見えてきた。
校門から少し離れた場所に停める。
「この後は予定があるから迎えにはいけないんだ。すまないが、電車で帰ってきてくれ」
「えーっ。誰かとデート?」
「財布になってくるんだ」
「お兄ちゃんも大変だねぇ」
デートと聞いて面白くない友梨奈は、嫌味たっぷりに言った。
無難に苦笑で受け流す。
「帰りは気をつけてくれよ」
「はいはい」
続々と制服の少女が降りていく。
最後に降りた芽実の冷たい目が気になったが、今はあまり深く考えないでおくことにした。
この子らの後は私服の少女の相手をしなければならない。
全員が校門の奥に消えていくのを見届けると、車を走らせて寮への道を戻った。
数十分後、寮に戻って玄関に入ると、私服姿の少女が一人、近くの長椅子に腰掛けていた。
-
-
|
|