欅坂エロ小説 |
- 894: 名前:JM投稿日:2017/11/28(火) 04:26
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今日は食欲があまり湧かなかったので、食堂には行かなかった。
冷蔵庫に入っていたヨーグルトとコーヒーで朝食を軽く済ませると、シャワーで全身を清め、しわくちゃになった寝間着から、アイロンでピンと整ったスーツへと着替えた。
鏡で軽く身だしなみをチェックし、車の鍵を取った。
玄関前に車を付け、学生達を待つ。
最初に車のドアを開けたのは、ブレザーの制服を着た平手友梨奈だった。
「おはよ!お兄ちゃん!」
朝っぱらからニコニコしながら抱きついてくる。
ふわっと首筋から香る仄かな香水の匂いが、少しだけ懐かしく思えた。
「よう。朝から元気だな」
「苦戦してたレポートが、昨日終わったの!だから嬉しくて。それに…」
「それに?」
友梨奈はわかってるくせに、と言わんばかりの目付きで言った。
「それに最近、ひらがなけやきの子に浮気してるみたいだし。ギューッてしたら、またエッチしてくれるかなって思ったの」
エッチ、という単語を発した瞬間、友梨奈の目が濡れた。
珍しいことに、友梨奈とは一週間以上セックスをしていなかった。
他の少女達と毎晩交わっているから、そんな気がしなかったが、友梨奈といい、俺といい、互いが恋しくなっている。
友梨奈の手が、俺の頬にゆっくりと伸びた。
「チューしよ…?」
ため息混じりの声に、欲情を掻き立てられた。
運転席から後部座席に移って、友梨奈と二人きりの時間を楽しみたかったが、きっとすぐに他の誰かがやって来る。
せめてキスだけ、と思っていたが、互いの唇が重なる寸前に、複数の足音が近づいてくるのが聞こえた。
友梨奈の肩を押して止めようとしたが、そう簡単に離れてくれるはずがなかった。
「チューだけならいいじゃん…!」
友梨奈は切ない声で迫った。
そして、強い力でぐいと俺の顔を引き寄せ、自分の唇に重ねさせた。
友梨奈の柔らかな唇が、強く吸い付いてくる。
何度も何度も、角度を変えてキスを交わす。
本来ならばオープンマウスの濃厚なキスに移るのだが、今回は我慢していただいた。
ドアが開いて、すぐに中断せざるを得ない状況になるとわかっていたからである。
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