欅坂エロ小説 |
- 52: 名前:名無しさん投稿日:2016/11/08(火) 10:48
-
セックスが終わり、元通りの私服姿に戻った瑞穂は、さっきよりも明るい笑顔になっていた。
「さっきのは何だったんだろう」
部屋の外に出た俺が呟くと、瑞穂は犬のように鼻をクンクンと鳴らした。
「ん?なんか嗅いだことのある匂い…何だろう…」
瑞穂は首を傾げるばかりだった。確かに香水かボディーソープのような、良い香りが微かに残っていた。しかし、解決には結びつくはずもなく、部屋に戻る。
「お兄ちゃん、本当にありがとうね。もうみんな準備終わったのかな?」
「まだ20分しか経ってないよ。着替えてるか、化粧してるんじゃないか?」
「え?それだけしか経ってないの?なーんだ、だったらもっとゆっくりすればよかった」
瑞穂は残念そうにため息をついた。
「まあまあ。お前も早く戻って準備してきな」
「私はもうここに来る前に準備してきたもん」
「でも、戻らないと怪しまれるだろ?」
「お兄ちゃんは、私が一緒にいたら迷惑なの?」
「そんなことは言ってないよ」
「じゃあ、いいじゃん。私は少しでもいいからお兄ちゃんと一緒にいたいの」
瑞穂の言葉は本心からのものだった。それは理解しているつもりだ。だが、俺が懸念しているのは、もっと別の問題だった。
「俺が気にしてるのは、他の子とのトラブルなんだ。昨日もその…トラブルが原因で朝まで『つき合わされた』しね」
俺が言っているのは、無論、友梨奈とのセックスのことだった。改めて説明するのも気恥ずかしいが、付き合わされたと、突き合わされたのダブルミーニングである。
「トラブルなんか起きないよ。大丈夫。お兄ちゃんは心配しすぎだよ」
瑞穂は微笑みながら言った。だが、トラブルというものは、予期せぬ時に起こるものである。だからいつでも気が抜けない。安易に彼女達の欲求に応えるのも考えものだ。
-
-
|
|