欅坂エロ小説 |
- 422: 名前:作者投稿日:2017/03/12(日) 18:20
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女王の屈服
「おお、これは…」
俺は目の前の光景に唖然としてしまった。
様々な色やサイズのバイブレーターやディルドー、ローション、さらには手錠、首輪などもあった。
それらが棚に陳列されているのだ。
「えへへ、どう?」
数多のアダルトグッズの持ち主である佐藤詩織は、ニヤニヤと笑いながら言った。
「これは…すごいな」
「これなら、鳴かせてあげられるんじゃない?」
「ああ、充分だろう」
俺は確信を持って頷いた。
*・*・*・*・*・*・*
事の発端は、葵の一言だった。
あの時、俺の探し回っていたらしい葵は、俺に相談を持ちかけてきた。
「あっ、いた!探してたんだよー!」
「よう、どうした」
「ねえ、聞いてよ。あのね、お兄ちゃんにお仕置きしてほしい子がいるんだ」
「お仕置き?」
俺はあんぐりと口を開けた。
葵は大きく頷いた。
「そう。お仕置き」
「こりゃまた変わった話だな。てっきりまた理佐に何か言われたもんだと思っていたが」
「理佐ちゃんじゃないよ。あかねんのこと」
「茜?」
意外な人物の名前が出てきた。
俺は身を乗り出した。
「茜が何かしたのか?」
「うーん、まあ、結構きつくイジられてるというか…」
「なら、俺が話をつけるってことでいいじゃないか」
「それじゃダメなの。あかねんにムカついてるのは、葵だけじゃないんだから」
茜は確かに負けず嫌いなところがあり、何事にも真っ向から取り組む姿勢を見せる。
それに加え、人々を夢中にさせる『釣り師』という称号を持つ女でもあった。
そんな茜が、周りからそんなに嫌われているとは思いもよらない話だった。
「じゃあ、みんなは茜に身をもってわからせるしかない、と思ってるってことだな?」
「そういうこと!お兄ちゃんにも協力してほしいの」
葵の意志は固いらしい。
俺はため息をついた。
「わかったよ。何とかしてみよう」
「本当!?ありがとう!」
葵はパッと笑顔になり、ぴょんぴょんと軽やかに飛び跳ねた。
「当てが一人いる。そいつにも協力を仰いでみよう」
俺は言いながら、詩織のことを思い浮かべていた。
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