欅坂エロ小説 |
- 218: 名前:作者投稿日:2017/01/09(月) 05:15
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「泣くな、泣くな。今日ももうすぐ仕事だろ?泣いてる顔を見られたくないんじゃない?」
理佐は頷いて、涙を拭った。
ニッコリと微笑む。その顔が俺は一番好きだった。
「いい子だ」
「じゃあ、チューして?」
理佐は言って、目を閉じた。
以前ならばこんなことはあり得なかった。
まずは心の殻の第一段階を破った、と俺は思った。
理佐の唇にそっと口付ける。
目を開けた理佐は、不満げに言った。
「もう、おしまい?」
「うん。おしまい」
「やだ。もう一回」
「ダメ。終わらなくなるから」
「ケチ」
「友梨奈みたいなこと言うなぁ」
「平手ちゃんもそう言ったの?」
「まさに同じような会話を昨日してた」
「ふーん」
嫉妬するとかではなく、あっさりした反応だった。
それは、いつもの理佐のテンションに戻りつつあるということでもあった。
それに安心した俺は、ゆっくり立ち上がって、ジャケットとキーホルダーを手に取った。
「もう行く?」
「ああ」
「待って」
理佐はソファーから立ち上がり、手を差し出してきた。
「私、頑張るから。色々。だから車まで手、繋いで?」
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