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  欅坂エロ小説

153: 名前:作者投稿日:2016/12/20(火) 13:45
「あっ、起きたみたい」
友梨奈は声を殺して笑いながら囁いた。モゾモゾと布団が動いている。俺がいたはずの空間に寝返りを打つ。ピタッと動きが止まる。それからムクリとゆっくりとした動作で起き上がった。髪がボサボサになっていた。後ろから見ているから顔が見えないが、きっとすごく眠たそうな仏頂面をしていることだろう。
「お兄ちゃん…?」
美愉は掠れた声で俺を呼んだ。
隣で友梨奈は、人差し指を唇に押し当てて、喋ってはいけないと俺に伝えていた。
布団を頭の辺りまで被せてくれ、美愉からなるべく見えないようにしてくれた。
美愉の行動をこっそりと見ている友梨奈は、目を細めてニヤニヤ笑っていた。まるで小悪魔の微笑だった。
「あれ…?帰っちゃったのかなぁ…」
美愉はため息をつき、脱いだ服を再び身につけ始めた。ベッドから降りると、友梨奈の抜け殻を見つけた。
「ん?こんなところに…」
その時、いきなり友梨奈が布団を跳ね除けて飛び出した。
「わっ!」
「うわーー!!」
友梨奈の奇襲に、何倍もの大きいリアクションで反応した。目を大きく見開き、野太い声を上げながら飛び退いた。さすがリアクション女王、といったところだが、実は俺も焦っていた。
いきなり布団を跳ね除けるものだから、位置によっては丸見えになりかねなかった。そんな俺をよそに、友梨奈はケラケラと笑った。
「やっぱ面白いな〜、鈴本は」
「やめてよ、朝から!ねえ、昨日お兄ちゃんが遊びに来て、泊まってったはずなんだけど、どこ行ったか知らない?」
「えっ?お兄ちゃん?知らないなぁ」
友梨奈はすっとぼけた。美愉は目を細める。
「てち、何で裸なの?」
「えっ?」
「ねえ、もしかして…」
まずい。俺は唾を飲んだ。友梨奈は慌てて思い出したように言った。
「お、お風呂じゃないかな?お兄ちゃん、いつも朝風呂入るって言ってたし」
「ああ、なるほどね」
「たぶん大浴場に行ったんだよ。うん、きっとそう」
友梨奈は慌てると饒舌になった。美愉は一旦は納得したように頷いていたものの、すぐに目を細めた。
「でもそれって、てちが裸でいる意味なくない?」
「う…」
痛いところを突かれ、友梨奈は言葉を失った。美愉はやんわりと笑みを浮かべた。こういう時の女の微笑は怖い。
「本当のこと、言おっか」
「…エッチしてました、すみません」
「そんなことだろうと思った」
特段驚くこともなかった。もう慣れてしまったらしい。友梨奈が体を揺すってくる。
「ほら、お兄ちゃん」
「起きてる」
俺は欠伸をしながら体を起こした。他のベッドに移ってセックスした俺を咎めることはせず、ただ美愉はため息をついた。
「まったく、本当にお兄ちゃんはてちに甘いんだから」
「まず、断れないからな」
俺は服を身につけながら言った。最近少し肌寒くなってきて、朝起きるとそれを顕著に感じるようになる。服を着て、若干温かく感じるのもそのせいだ。
「色々あったが…昨日は楽しかったよ」
「私もだよ」
友梨奈のベッドから降りて、美愉に言うと、優しく微笑んでくれた。
「また、誘ってくれるかい?」
「もちろん」
「じゃあ行くから」
「えっ、行っちゃうの?」
「ほら、またそういうこと言って!困らせちゃダメでしょ!」
「むぅ…」
美愉に咎められて、友梨奈は不満げに頬を膨らませた。俺は含み笑いをした。
「じゃ」
「あっ、ねえ!」
部屋を出ると、美愉がドアの隙間から囁いた。
「この次は、お兄ちゃんの部屋でしたいな」

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