欅坂エロ小説 |
- 1185: 名前:JM投稿日:2019/02/22(金) 18:19
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>>1061
いつもなら念入りに前戯をするのだが、この日は別だった。
彼女の性器にはまだ触れていなかったが、乱れる姿を見て勃起したペニスを、友梨奈は己の中に捻じ込もうとした。
まだ十分に潤っていないと思っていたが、驚くべきことに、ペニスは花園に快く招かれた。
「あぁぁ…!」
友梨奈は挿入の快感に身を震わせた。
目を閉じ、口を大きく開いて背中を反らした。
この日は、友梨奈にとって数ヶ月振りのセックスだった。
故に、彼女はこれまでよりも敏感に反応した。
僅か十数センチの旅路だが、先端が埋まって終点に辿り着くまでに、友梨奈は果ててしまいそうだった。
そして、友梨奈の奥底に到達した時、内部で変化が起こった。
膣壁がペニスを包み込み、その形にぴったりと合わさったのだ。
この瞬間、俺と友梨奈はしっかりと結ばれたのだ。
容赦ない締め付けの中、友梨奈は動き出した。
友梨奈が名器の持ち主である事は知っていた。
しかし、今日は今までよりも刺激的だった。
「あっ、あっ、ああっ、ああんっ…いいっ…気持ちいいっ…!」
友梨奈は声を震わせた。
目尻から、涙の雫が溢れ落ちる。
泣きながら、ひたすら上下運動を繰り返していた。
特別なことは何一つしていないのに、今夜の友梨奈は、俺の目に神々しく映った。
「あああっ!あんっ、あっ、ああっ、イク…イクっ…ああああっ!!」
ペニスが子宮を何度もノックし、その度に友梨奈は獣の如く咆哮した。
やがて、俺と友梨奈は嵐に飲まれていった。
鋭い射精感と強い締め付けがペニスを襲い、友梨奈の中にしたたかに放った。
*・*・*・*・*・*・*・*・*
事が終わり、広いベッドに二人、裸で並んでいた。
嵐の後の静けさ。
いつもなら甘えてじゃれついて来るのだが、今夜は黙ったままだ。
お互いの息を繋ぐ音しか聞こえないこの時間が、妙に新鮮であった。
「私って何なんだろう」
濃密な沈黙を破ったのは、友梨奈の掠れた呟きだった。
ぼんやりと天井を見つめたまま、動かない。
「私だけセンターだからって色々取り沙汰されて、頑張っても叩かれるし、説教されるし、殺されそうになるし、大人は都合で次々にスケジュールを入れるし、私って何なんだろう。大人に良いように使われる道具?もうわからなくなっちゃった」
俺は目の前で苦しんでいる友梨奈に、声ひとつ掛けてやれなかった。
何と言ってやればいいのか、咄嗟に思い付くことが出来なかったのである。
グループの中心に立つ重圧。
16歳の少女が背負うには、あまりにも大きすぎるものだった。
神経を磨り減らすのも、人間不信に陥るのも、無理は無い。
「私のことが気に食わない人もいるのはわかってる。死ねって書かれてるのを見て、死んだらどんなに楽になるかと思った。でも、出来なかった。私は、みんなが大好きだから…欅のみんなが大好きだから続けるんだよ。だから頑張ってるんだよ。なのに…どうしてみんなわかってくれないんだろう」
友梨奈の口から次々と言葉が溢れ出す。
その声が次第に震え始め、目尻から涙が滴り落ちた。
そっと、手が触れ合った。
「人の目が怖くなって、大勢の前に立つことも怖くなった。声も出なくなって、それを大人に責められて、自分自身が嫌になってた。でもね」
ここでやっと、友梨奈は俺の方を見た。
表情は少し和らぎ、目に光が差していた。
「お兄ちゃんが守ってくれたあの時、ここに一人、私の味方がいるって思ったの。大切な心強い、大好きなお兄ちゃんがいるって。そう思うと、また頑張ろうって思えたんだ」
俺は友梨奈を力強く抱き締めていた。
込み上げるものを必死に堪え、諭すように言った。
「守ってやる。お前のことは、俺が守ってやる。笑顔を取り戻すのも、ファンや周りの大人を信じるのも、すぐに出来なくていい。ゆっくりでいいんだ。きっと、皆信じて付いてきてくれる。俺も精一杯協力するから。心配しなくていい」
言い終えた後、頬に軽くキスをされた。
「ありがとう。大好き」
友梨奈の声は、まだ低く掠れていたが、元の甘い響きを少し取り戻していた。
笑顔が消えた日 終
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