欅坂エロ小説 |
- 115: 名前:作者投稿日:2016/11/17(木) 00:00
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&さん
ありがとうございます。ここからがメインヒロインである理佐との絡みです。
ベッドの外に目を向けると、理佐が座り込んでいた。肩で息をしている。
「理佐」
声を掛けると、ゆっくりと顔を上げた。目が涙で潤み、少し赤くなっている。
「遅いよ」
涙目の理佐をベッドに引き上げるが、何もしない。
しばしの間、お互いを黙って見つめ合う、不思議な時間が流れた。
「ねえ」
「ん?」
「何もしないの?」
「だって何も言わないから」
理佐の顔が曇る。愛佳が声を掛けた。
「そうだよ、理佐。ちゃんとお願いしないと」
「……」
「そのためにお兄ちゃんや私を呼んだんでしょ。これは理佐が成長するチャンスなんだよ」
愛佳の言葉を聞いたその時、俺は理佐の本当の気持ちがわかった気がした。
ただ単にセックスがしたいのではない。
自らの内気な性格、他人を拒絶したり、殻に閉じこもるような性格を直したい。
もっと正直になりたい、と思っているのだ。きっと。
かつて愛佳がそうであったように。
「…てください」
「ん?」
理佐の声はあまりにも小さく、頑張っても途中しか聞き取れなかった。
聞き直すと、理佐はギュッと拳を握って、ヤケクソになったかのように叫んだ。
「私とセックスしてください!!」
その言葉を聞いた瞬間、俺は理佐の華奢な体を抱き締めた。
性的な欲望からではない。よく頑張った、と力を込めて抱き締める。
理佐の体が一瞬強張ったが、すぐに力が抜けた。そして、何度も震えた。鼻を啜る音が聞こえた。泣いている。
その時、理佐の髪が、ふわりと香った。その匂いが、朝に自室の前で嗅いだあの匂いと同じことに気が付いた。だが、今はそのことを聞くつもりはなかった。
「泣かないで」
俺は理佐の髪を撫でながら言った。
俺を見つめる理佐の目は、真っ赤に腫れていた。
どちらからともなく顔を近づけ、優しく唇を重ねた。昨日とは違う、ゆったりとしたキスだった。
いつしか理佐も目を閉じ、うっとりとキスに浸っていた。そのままゆっくりと理佐をベッドに押し倒した。
「ずっとお兄ちゃんとこうしたかった。だけど素直になれなくて…」
理佐は涙ぐんだまま言った。俺は黙って頷き返し、理佐の服を脱がしていった。
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