欅坂エロ小説 |
- 11: 名前:名無しさん投稿日:2016/11/02(水) 02:05
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今日はいつもより起床時間が早めだった。21人全員を乗せるための送迎バスを手配してあり、その時間が今から1時間後なのだ。朝飯をのんびり食べている時間はない。当然ほとんどの者は寝巻き+すっぴんで、とてもすぐに出かけられる状態ではなかった。
「みんな急いで食えよ。今日は時間がないんだ」
「えーっ。ご飯くらいゆっくり食べさせてくれたっていいじゃん」
おてんばな尾関梨香が唇を尖らせる。
「そうは言ってもなぁ、梨香。あと50分くらいでバスが来ちゃうんだよ。みんなの着替えとかを待ってたら、あっという間に時間になると思う」
「う…確かにそうだね」
「お兄ちゃん、食べるの早っ!」
織田奈那は目を丸くした。この二人はとにかく明るくて、よく喋る。
「いつもと違って急いでるからね」
「急いで食べたら体に響くよ?」
「心配してくれてるのか、嬉しいな」
奈那の頭を撫でてやると、顔をくしゃくしゃにして笑った。
「お兄様」
俺のことをこう呼ぶメンバーはそうそういない。菅井友香は上品なお嬢様で、話す時はいつも敬語だ。ちなみに、同じ寮生であるAKB48の岡田奈々も俺のことを「お兄様」と呼ぶ。
「あの…メイクって向こうで出来ますよね?」
「もちろん。何ならバスの中でも出来るだろ。心配しなくていい」
「わかりました。みんなにも伝えておきますね」
「頼んだ」
俺は空になった盆を片付け、自室に戻ってスーツに着替えた。歯を磨き、髪を整え、仕上げに香水を首と手首に振りかけた。部屋から出ると、欅坂の子たちが慌ただしく動き回っていた。ほとんどが部屋のある上の階で着替えているらしい。
「お兄ちゃん!この服どうかな?」
友梨奈の次くらいに甘えん坊な上村莉菜が、私服を見せにやってきた。見た目は友梨奈と変わらないほど幼く見えるが、実は19歳と年上株である。
「うーん、いいね。可愛い」
「嬉しい!」
莉菜は嬉しそうにピョンピョン跳ねながら外へ飛び出して行った。バスがもう既に待機している。俺が乗り込む頃には、全員が揃っていた。今日はテレビ収録があるだけだ。
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