欅坂エロ小説 |
- 1012: 名前:JM投稿日:2018/02/25(日) 19:51
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『バスルームトラベル』可愛すぎ。何度もリピートしてしまいます。
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由依から一部始終を聞かされ、俺は驚愕した。
予想を遥かに超える大事件が起きてしまったのだ。
やはり、一人で学校に行かせるべきではなかったのだ。
激しい後悔と自責の念に駆られた俺は、由依に頭を下げた。
「すまなかった。俺が帰りに迎えに行かなかったばかりに…」
「いいの。お兄ちゃんが悪いんじゃないよ」
由依は優しく言ってくれたが、彼女が負った心の傷は相当深いに違いない。
何とかして償わなければならない。
その時、由依はポツリと呟いた。
「でも悔しい。私だけじゃなくて、他の女の子が苦しい想いをすると思うと、悔しくてしょうがないの。私があの時動いていれば、って…でも私、何も出来なかった…」
その時、俺の頭に浮かんだのは、とてもリスクの高い報復の手段だった。
しかし、それには由依の協力が必要だった。
もう一度、辛い想いをさせたくはなかったが、成し遂げるためには不可欠である。
由依の証言通り、昨日と同じ電車に乗り込んだ。
今度は由依は独りではない。
由依の側を離れず、それでも男が立ち入る隙をわざと作った。
背中合わせになる俺と由依。
誰が『それ』なのかがわからないから、緊張感は常に感じていた。
やがて背後に近付く気配。
そして、男の俺でも背筋の凍るような猫撫で声が聞こえた。
「やあ…また会ったね…」
目を向けると、奴の手は由依の下半身に入りかけていた。
その瞬間、俺は振り向いて男の手首を掴んだ。
予測だにしなかったであろう男は、ギョッとした顔で俺を見た。
奴は、精一杯虚勢を張って言った。
「な、何だ君は」
「次の駅で降りろ。馬鹿な真似はするなよ」
俺は低い声で囁いた。
背中を向けていた由依も、男を睨みつけていた。
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