女性アスリートエロ小説 |
- 11: 名前:作者投稿日:2017/02/14(火) 23:31
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どうも、初めまして。
普段、欅坂エロ小説というスレで小説を載せている者です。
いつも書いている小説と扱う対象が違うので、少し不安ですが、書かせていただきます。
想い焦がれて
「はぁ…やっぱりカッコいいなぁ…」
藤田菜七子は、競馬雑誌を見ながらため息をついた。
写真には、キタサンブラックに乗って1着を飾った武豊が映っていた。
20年を超えるキャリアを持つ歴戦の騎手である。
彼は菜七子の目標であり、同時に憧れの存在でもあった。
その気持ちは、どこか恋慕にも似た感情だった。
まだ一度も会ったことが無いにも関わらず、雑誌やテレビで彼を見るだけで、想いは募るのだった。
モヤモヤしたこの気持ちを、他の人に相談しても、
「あの人、もう結婚してるんだから止めておけ」
と、一蹴されてしまった。
豊が既に結婚していることは、当然知っていた。
それでも、菜七子は諦めきれなかった。
(一度でいい。一度でいいから、先輩に会ってみたい)
菜七子は、鏡に映る自分を見つめた。
自分の姿を見ると、一気に自信が無くなる。
菜七子がデビューする前から、様々なメディアで取り上げられた。
(私なんか、大して可愛くもないのに、何で紹介されるんだろう)
ニュースやスポーツ番組、あるいは雑誌などで自分の写真を見るたびに、いつも疑問に思っていた。
女性騎手が珍しいのはわかるのだが、そこまで取り上げる必要はないのに、と内心思っていたからだ。
逆に恥ずかしくもあったのだ。
チラリ、とドアの方を見て、服を脱いだ。
下着も脱ぎ、全裸になる。
鏡の前に立ち、自分の体を見つめる。
大して胸が大きいわけでもなく、尻も至って普通だ。
それに、あちこち痣や擦り傷が出来ていて、お世辞にも綺麗な体とは言えなかった。
女性として何の魅力も感じない体だ、と、菜七子は自分で思っていた。
豊の妻は、過去にタレントやグラビア活動をしていたらしいし、自分よりグラマーなのは明らかだった。
(こりゃ、振り向いてくれるのは無理かもなぁ)
菜七子は、また大きなため息をついた。
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