花子とアン |
- 02: 名前:名無しさん投稿日:2014/05/08(木) 01:03
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「あ、あん…はなさん…好き…。」
誰もいない寄宿舎に甘い喘ぎ声が響く。
醍醐亜矢子(だいご あやこ)は体調不良を理由に授業をサボり自慰行為に耽っていた。亜矢子は貿易会社の社長を父に持つ社長令嬢で、父が海外赴任となった時にこの修和女学院に編入してきた。
寄宿舎が何個かに別れているこの学校で、たまたま一緒の部屋になった安東はな(あんどう はな)に亜矢子は恋をしてしまったのだ。
はなに出会ったのは10歳で、当初は仲の良い友人として毎日一緒に勉強したり、遊んだりしていたのだが、徐々に意識するようになり、今では自分の中にあるはなへの想いを抑えきれなくなっていた。
やがて亜矢子は、はなのことを想い自慰行為に耽ることが日課になっていた。
トイレや同僚が寝静まった寄宿舎、時には校舎の物陰に隠れて自慰をしたこともある。
しかし、どの場所もいつ人に気づかれてもおかしくない危険な場所だ。
もしこのような事が校長や先生に知られたら大問題になるだろう。それに生徒はもちろん、はなに軽蔑されることが何より怖かった。でも辞められない。辞めてしまえば、自分が壊れてしまいそうだった。
悩んだ末、いちばん安全なのは授業中であること。そう結論を出した。亜矢子の父は貿易会社の社長ということもあり、英語が堪能だった。そのため、亜矢子も幼いころから英才教育を受けており、英語は得意だった。(英語の授業ならサボっても理解することができるわ。)
こうして、亜矢子は怪しまれない周期で体調不良を装い、誰もいない寄宿舎で自慰行為に耽るようになったのだ。
授業は約1時間。その間、亜矢子は普段表には出せない、はなへの想いを爆発させた。
高級な着物は淫らにはだけ、ほとんど全裸で必死に下半身を擦り付ける姿は、普段の上品で、生徒から慕われている亜矢子からは想像できないだろう。
「あ、はなさん…私、いく…いっちゃう…」
脳内ではなと自分が絡み合う場面を想像し、亜矢子は絶頂を向かえた。
しばらく余韻に浸り、下半身を擦り付けていた左手を見るとネバネバとした愛液でびしょ濡れになっていた。(ああ…私、授業をサボってこんな破廉恥なことを…しかもこんなに濡れて…やっぱり私、いけない子なんだわ。)
亜矢子はやりきれない気持ちでいっぱいだった。同性を好きになり、ましては自分の欲求を満たす道具としてはなを利用している自分は最低な人間だと。
(はなさん、ごめんなさい。本当にごめんなさい。いつも優しくて素敵なはなさんをいやらしい目で見るなんて、最低だわ。でも、やめられないの。はなさん…許して。)
遠くで授業の終わりを告げるベルが鳴った。同時に生徒が談笑する声も。亜矢子は左手を丁寧に拭き、崩れた着物や下着を整え、気づかれないようにベッドに入った。
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