げーむ |
- 01: 名前:ばーど投稿日:2013/08/26(月) 02:15
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「はぁ…はぁ…くそっ…」
荒々しい息。
俺の耳にはぴちゃぴちゃと水のような
音だけが侵入してくる。
「誰なんだよ!?どうして俺たちを狙うんだよ!!」
微量の光が差すだけの部屋で俺は叫ぶ。
そんな中していた後ずさりも
意味を成さず、呆気なく俺の背中は壁へとあたる。
別に俺が叫んだところで返事が返ってくるわけでもない。
俺はおもむろに壁を爪先でかじりながら必死に何かから逃げようとした。
その何かは自分の中でよくわからないまま黒く存在し、
俺の精神を追い詰めた。
何故かかじっている壁。
爪の先からは血が滲み出ている。
不思議なことに痛みはない、
そんな事実をこの時の俺は気にしてはいなかった。
段々と崩れていく壁。
そして空いた穴から差し込む一筋の光。
俺の心は何故か緩んだ。
その瞬間だった。
「きゃあぁぁぁぁぁぁ…」
グサッ…ビチャッ…
それは何かが刺さる音、
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<省略されました> [全文を見る]
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