小さな恋の卵 |
- 03: 名前:激麒麟投稿日:2013/08/09(金) 05:29
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ガラガラ〜
教室に入ると視界に映るいつもの光景。
「あっ蓮おはよ」
この人は理事長の娘の大島優子。
無愛想な顔だけで返事をすると、俺はそそくさと自分の席に向かう。
「門屋君〜」
「どしたの」
俺の名前を呼びながら駆け寄ってくるこの人は小嶋陽菜。
ずばり「天然」という言葉があてはまる人だと俺は思う。
「あれ?忘れちゃった。やっぱいいや」
やはりそうだ。
こんな天然、普通の世界では見たことがない。
そのあともたくさんの人と挨拶をかわした。
しかし、重要なのはここからだ。
ガラガラ〜という音と共に入ってきた一人の女性。
バンッ!!
その女性は迷うことなく教卓に立ち、
思いっきり名簿表をたたき下ろした。
そう、この女性が俺たちの担任なのだ。
名前は篠田麻里子。
いわゆるヤンデレとかいうやつで、
今まで多くの生徒を虜にし、奴隷にしてきた恐怖の女性だ。
静まり返った教室に唯一対抗できる人物が一人。
それは理事長の娘大島優子だった。
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