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  君がくれた愛

66: 名前:アベル◆FIq7juQI投稿日:2013/09/01(日) 23:40
「それより花音は時間大丈夫なの?」

花音はハッとしたように時計のある方に視線を移す、時刻はもう既に午後六時を過ぎていた。高校生の女の子が一人で出歩くには微妙な時間帯だ。

「もう六時過ぎなんだー。時間経つの早いなぁ……」

時計を見た花音は口を尖らせながら少し残念そうにしている。

「太陽、花音ちゃんのこと送ってあげなよ?」

何だか面倒事押し付けられたような気もしなくもない。でも、女の子を一人で帰らせるのも良くないな。

「しょうがないな、送ってあげるよ花音」

「え、本当? 嬉しいな〜」

花音は喜悦の表情を浮かべながら俺の方に来て腕を絡めてきた。傍から見れば、俺と花音はカップルにしか見えないような構図だ。

「何なんだこれは? 暑苦しいからやめろ」

「えー、いいじゃん! こうやって帰ろうよー」

うざったい。

非常にうざったい。

何故好きでもない女に腕を組まれた挙句、一緒に帰らなければいけないんだ。あと、お前の自重しない胸が当たってるから即刻離れてくれ。
胸なんて所詮ただの脂肪に過ぎないのだから、俺にそんなもの当てても意味はないぞ。

「太陽は案外照れ屋だからねー。照れてるの隠せてないよ?」

「黙れ明音」

変な言いがかりはやめてくれ。俺がいつ照れたかしっかりとご説明願いたいものだ。
でも、この馬鹿に俺が納得する適切な説明は不可能に近いだろう。時間の無駄になることはまず間違いない。

「そうそう、花音ちゃんみたいな可愛い子に密着されたら緊張しちゃうもんね」

「玲奈さん五月蝿いです」

この人に口喧嘩を吹っかけるのはリスクの方が圧倒的に高い。
たとえ俺が絶対的優位に立っていても、玲奈さんが先ほどのヤンデレモードに突入でもしたらまず勝ち目はない。さっきのように無様に泣かされて終わりだ。

一人一人タイプは違えど、この三人のうざったさはほぼ同レベルに感じてきた。
これが日常茶飯事になると思うと、頭が痛くなってくる……。

「太陽君、頭痛そうだけど大丈夫?」

花音が首を傾げながら聞いてくる。外見は可愛らしい小動物みたいだけど、中身は一体どんな感じになっているのだろうか?
まぁ、そんなことは置いといて。お前には自覚症状というものが存在しないみたいだな。心配してくれるのは嬉しいけど、お前が原因の一つに入っていることには気付いてほしかったね。
でも、ここで色々不平不満を吐き出すと、また面倒事になりそうな予感しかしない。そうなると困るのは俺だから、ここは紳士的な態度で質問に対応することにしよう。

「平気だよ。ほら外も暗くなってきてるし、早く帰ろう」

「うん! 家までよろしくね」

花音はこういうときの笑顔だけは可愛らしいのに。何かもったいない。

「花音ちゃん、また来てね」

「またねー、花音ちゃん」

玲奈さんと明音は優しい笑顔で花音のことを送り出す。二人の反応を見ると、年齢の近い女の子と仲良くなれたのがとっても嬉しいかったみたいだ。
きっと、二人とも女友達あまり多くないことに関係してそうだな……。この仮説に絶対的な確信はないけど、何かそんな感じがしてならない。

「はい、また来させてもらいます! レモンティーごちそうさまでした」

こういうときの礼儀はしっかりしているのは何故なのか……。結構どうでもいいことだけど、腑に落ちない。

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