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  持病

01: 名前:名無しさん投稿日:2014/01/12(日) 08:58
持病っていうんだろうか。
何年かに1回か、時には一年の間に2回ほど、アソコの…タマタマの皮膚がカサカサになって、ひび割れてきて、痒くなるんだ。
お風呂は毎日入って、ボディソープできれいに洗ってるし、不潔にしてるからなんてことはあり得ない。
アトピー体質ってのもあると思う。
とにかく痒いもんで、ポリポリ引っ掻くと、カサカサになった皮膚がポロポロ剥がれ落ちてくる。
あんまりやり過ぎると血がにじんでさらに痒くなる悪循環で、特に暑い時期だと蒸れたりもして、治るまでに2〜3ヶ月以上かかることもある。
で、ちょうどこの冬ぐらいから痒くなってきて、ヤバいかな?と思っていたら、やっぱり…だった。
いい加減きちんと治したいし、どういう病気なのか、原因とかも知りたいしで、さんざん迷ったあげく医者に行くことにした。
そりゃ迷ったさ。
場所が場所だけに。
医者に行ったら、当然、患部を見せるわけで、そうなると、タマだけじゃなく、チンチンだって見られるだろうし…
なんつーか、その。
…包茎なんだよ。
医者だけならまだしも、看護婦さんだっているだろうし。
実は去年の秋頃、尿管結石で救急車を呼んで病院に運ばれ、その治療で散々恥ずかしい思いをしたばっかりなんだよ。
衝撃波破砕とかいうので、一時間ばかり、医者や看護婦さんの前でチンチンほり出した状態でベッドに寝て治療を受ける。
包茎は見られるわ、看護婦さんの「処置」で勃起はするわ…

とはいえやっぱりキチンと治したいんで、医者に行くことにした。
次に問題なのは、何科に行くかってこと。
部位的には泌尿器科が近いし、泌尿器科ならチンチンの扱いも慣れてるだろうから、恥ずかしさと言う意味でもいくらかはマシかと。
けど、症状的にはどう考えても皮膚科。
ただ、俺の場合、アトピー体質ということもあって、皮膚科はわりとお世話になる事が多く、医者も看護婦さんも顔見知りだし、嫁も、ちょうど今、皮膚科に通ってて、かなり恥ずかしい。
そもそも、最初に何て言って行けばいいんだろ。
けど、やっぱり皮膚科だよな…
そうだ。
いつものかかりつけとは別の皮膚科に行けばいいんだ。
うちから通える範囲に、あと2つ3つあったはずだ。

で、これが間違いのモトだった。
はじめてかかる皮膚科。
近くは避けて、車で15分ほどの所を選んで行った。
まずは受付と問診票。
「陰部の痒み」
漢字、ササッと書けるように練習して行ったさ。
呼ばれて診察室に入って見ると…
「え?あ…あぁぁ…」
言葉が出ないまま軽く会釈。
なんと。
看護婦さん、知ってる人だよ。
朝のゴミ出しで時々顔をあわせる、近所の奥さん。
名前までは知らないが、テキパキとよく気のつく、理知的な綺麗な顔立ちの奥さん…
看護婦さんだったんだ。
で、今からこの人にチンチン見られるわけだ…

看護婦さんも当然気づいてる。
「あら、〇〇さんのご主人…ですよね。こんばんわ…どうされたんですか?」
(うわ!向こうは名前まで知ってる、嫁の知り合い?)
「えっと、その…」
「?」
看護婦さん、カルテとか問診票とかは見てないみたいで、口ごもる俺を首を傾げながら、それでも柔らかい笑みを浮かべて見つめる。
前から少しは気になってた、ご近所のキレイな奥さん。
こんな場合じゃなかったら、かなり嬉しい状況なはずなんだが。

そんなに見ないで。
恥ずかしいから。

そこへようやく医者が入ってきた。
問診票を見ながら座ると「えーっと、ん?陰部の痒み…と。えっと、どこが、どんな風に痒いんですかね。」
…うわ、最悪だ。
看護婦さんの顔から笑みが消える。
「あの、えっと、(どう言えばいいんだ?キンタマ?まさかな)その…このあたり…あの、皮膚がカサカサになって…(消え去ってしまいたい…)」
「んー、そうですか。まぁみてみましょうかね。そこに寝て。(看護婦さんに向かって)下、おろしてもらおうかな。うん。下着も。」
仕方がない。
ジーンズのベルトを外し、ファスナーを少しおろしてベッドに仰向け。
まだジーンズ自体は下げてはいない。
だって恥ずかしいし。
看護婦さん、うって変わって真面目な表情で、小さく
「失礼しますね。」
って、ジーンズをグイッとおろす。
膝のあたりまで。
明らかに、顔を見ないように目をそらして、トランクスに手をかける。
「ごめんなさいね。」
グイッ。
ポロリ
あ、あぁぁぁ…
そして。
恥ずかしいと意識すればするほど、ドクン、ドクン、ムクムクと。
カンベンしてくれ。

咳払いしながら覗き込む医者。
額の汗を拭い、目をそらす看護婦さん。
「痒いのはどのへん?」
「あの、…その、…こうがんの裏あたりが…」
「ちょっと、それ、どけてくれます?裏側を良く見たいな。」
「…はい」
って、看護婦さん、使い捨ての薄い手袋を着けて、左手の指先で『それ=膨らみかけたチンチン』をつまむと横に退けておいて、右手でタマを持って、裏返す。

だ…だめだ、やめろ。
勃つんじゃない!

医者、あくまで自分では触れようとせず、首を伸ばして覗き込む。
「ふーん、こりゃひどい。けど、不衛生にしてるってことは無さそうですね。」
「は、はい。それはもう…」
「アトピーとか、そういうのかな。念のため調べときましょう。(看護婦さんに向かって)サンプルとっといて。」
看護婦さん、カサカサの表面から、外れやすそうなのを選んで、ピンセットでエイヤッとひっぺがして、トレーにのせる。
「ぃてっ!」
かなり痛かった。
「あっ、ごめんなさい!あら…血が…」
ひっぺがしたところから、血がにじんでるのかな…
よくあるんだ。
これでパンツを汚して、嫁にイヤがられる。
「あぁ、いいです。大したことないです。」
「でも血がにじんで…ごめんなさい。」
看護婦さん、素早く消毒のガーゼで拭いてくれたが、コレがまたしみる。
「つぅ…いてぇ…」
で、一気に萎む。
「あー、しみるよねー。すぐ済むからねー。ごめんねー。」
なんか、子供をあやすみたいになってきてる。

結局、診立ては、アトピー+石鹸かぶれではないかと。
なんだ、そんな簡単なモンなのか?
看護婦さんに、なにやら薬の名前を告げて、
「〜を塗ってあげてください。あ、うつるようなものじゃないですから、手袋は外して大丈夫ですよ。」
「はい。」

え?外すの?
素手で薬塗るの?
そう思っただけで、またムクムクと。
思わず腕で顔を隠してしまう。
「塗ったら、あと、下着とか汚れないように、ガーゼをあてといて、ネットかなんかでくるんであげて。あの…あんまり締め付けると痛いよ。」
と、念のいったご指示。
俺には
「きれいにするのはいいんですが、程々にして、石鹸はきれいに洗い流してください。念のため検査しときますので、1週間後にもう一回きてください。」

その日の診察は俺が最後だったらしく、そのまま診察室から出ていった。

診察室に残った俺と看護婦さん。
勃起もおさまらないし、気まずい。
が、さっきの流血のこともあってか、基本、優しく丁寧。
で。
「すいません。なんか、変になってて、おさまんないんで。」
「う…うぅん。いいのいいの。ごめんね。」
「いえ。僕が悪いんで。」
「あぁ、ほんと、ごめんなさい。悪くないです。そりゃ、恥ずかしい…ですよね。ごめんね。でも、大丈夫だから。気にしないで。」
「すいません。」
何がどう『大丈夫』なんだか。
なんか、涙出てきた。
それを見た看護婦さん、なんか、すごく優しくなってきた。
「じゃあ、お薬塗りましょう。」
右手の指先に塗り薬を取って、左手でチンチンをつまむ。
むくむく…
やっぱ、気持ちいい。
これはどうしようもないだろ。
指先でつままれたチンチン、グングン大きくなって、とうとう先っちょが看護婦さんの手のひらに届いてしまった。
先走り汁。
先っちょと手のひらの間で糸を引く。
看護婦さん、当然気づいてるはずだが、気づかないふり。
タマタマに薬を塗り込む。
あくまでソフトなタッチで。
全体に、何度も、丁寧に。
「あの…痛く…ないですよね?」
はい、気持ちいいです。
じゃなくて。
「はい、大丈夫です。」
いくらガマンしても、時々「ビクン!」
で、チンチンを押さえる看護婦さんの指先にも力が入って、余計に気持ちいい。

ようやく塗り終わって、看護婦さん、まず自分の手を拭く。
薬がついた右手の指先ではなく、ガマン汁がついた左の手のひらから。
右手指先の薬を拭うと…
うわっ、何すんだよ!
新しい小さなガーゼで、チンチンの先っちょ、ガマン汁を拭く。
チョンチョンと…
ま、待って。
それ、逆効果だって。
どんどん汁がでてくる。
看護婦さん、困ったような顔で少し笑うと、ソコは諦めたみたいで、タマタマにガーゼをあてる。
全体を包むように。
柔らかい掌の感触が気持ちいい。
そして、包帯留めみたいな袋状の伸縮性の小さなネットでガーゼごと包んで…
が、これがなかなかうまくいかない。
ネットがすぐに外れてしまう。
チンチンはどんどん大きくなってくるし、そうなると、余計に包みにくそうだ。
ハズい。
看護婦さん少し首をかしげて考えこんで…なんか思い付いたみたいだ。
ハサミを取り出すと、ネットの端の方をプツプツと…小さな穴を開ける。
で、チンチンを穴に通して、ネットをタマタマに被せて、無事に固定。
満足げに『うん!』とひとつ頷くと、
「穴、小さく…キツくないですよね?」
はい、いいみたいです。
「もっと大きくなるのかな…だいじょうぶそうかな。」
言いながら、さすがに台詞の異常さに気づいたみたいだ。
「あ、いいえ…あの、そうじゃなくて、ごめんなさい…」
まあ、いいけど。
ガーゼとネットでくるまれたタマタマ。
そのネットの穴から屹立したチンチン。
それだけで十分にあり得ない状態だよ。
看護婦さん、黙ってトランクスをあげてくれた。


…そして数日後、燃えないゴミの日。
朝、出掛けに、ビールの空き缶数本をぶら下げてごみステーションにいくと…
当番の奥さんが、ゴミステーションの中で、アルミ缶やらスチール缶やら、仕分け中。

あ…あの看護婦さんだよ。
「あ…ぅ…ぁ…∞♂¥$*☆◇…」
なんか意味不明のことをモゴモゴ言いながら、会釈。
相手もすぐに気付いて、明らかに目を会わさないように俯いたまま、それでも俺よりはシッカリしてて、小さく
「おはようございます…おかげん、いかがですか?」
「は…はい、あの、いただいた薬が効いてるみたいで…」
「お大事に…」
文字で書くといたって普通の会話だが、実際には、果てしなくシュールな雰囲気でした。

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