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  友達の母- 文恵

01: 名前:名無しさん投稿日:2014/03/20(木) 20:40
1.日常の風景

「行ってきます」
朝食もそこそこに、美佳は鞄を手に取り小走りで玄関に向かった。
「あれ、今日も一人?悠人君と一緒じゃないの?」
文恵はエプロンで手を拭きながら、靴を履く美佳の後ろから声を掛けた。
「知らない、、、じゃあ、行ってきます!」
一瞬睨み付けるような目を文恵に向け、美佳は玄関から飛び出していった。
「ふぅ、、、」
文恵は玄関のカギを締め、溜息を吐いていた。

 この家には美佳を妊娠した際に、少しでも環境の良い所で育てようと一夫と話し引っ越してきた。
都心部からは離れたが、緑や公園が多く子育てには良い環境と思えた。
建て売りの分譲住宅は瞬く間に売れ、隣の高橋家が引っ越してきたのも同時期だった。
お互い妊娠中であったため、直ぐに家族同士の付き合いが始まった。
娘の美佳と、高橋家の悠人とは幼稚園、小学校、中学校と常に一緒だった。
明るくハッキリとした美佳と対照的に、悠人は勉強は出来たが大人しく、悠人が喧嘩して泣かされた時は仕返しとばかりに美佳が喧嘩相手を泣かすこともしばしばあった。
仲の良かった二人がよそよそしく成り始めたのが、中学校に上がって少し経ってからのことだった。
美佳の食欲が減り、笑顔が消え、イライラを文恵にぶつけるようになった。
「年頃かな、、、」
美佳の食べ残した朝食を片付けながら、文恵は呟いた。
「さぁて、今晩何しようかな、、、」
文恵は朝のワイドショーを横目に、洗濯機に向かった。
洗濯、掃除、朝食の片付けが終わる頃には、テレビから「いいとも〜!」と叫ぶ声が聞こえた。

「ただいま〜」
夕食の支度をしている文恵に顔を出し、美佳が自分の部屋に上がって行く。
「お帰り、学校からの手紙は?」
「、、、、」
文恵の声は美佳に届かなかったらしく、返事は帰って来なかった。
「もぅ、、、」
諦めたように溜息を吐き、野菜を刻む手を動かし始めた時だった。
ピンポーン!
チャイムが鳴り、文恵は手にした包丁を置き玄関に向かった。
「は〜い、何方ですか?」
数秒の間が空き、悠人の声が聞こえた。
「あっ、、高橋です、、、美佳さんいますか?」
「悠人君?ちょっと待って、今開けるから」
文恵は下駄箱に手を掛け、体を伸ばしながら玄関のドアを開けた。
玄関から覗いた悠人の顔が目の前に現れる。
「いらっしゃい、どうしたの?」
驚いた顔で直ぐに俯いた悠人に笑いかける。
「あ、、美佳さんいますか?」
「ちょっと待って、、美佳!お客さんよ!さっ、入って」
「はい、、」
文恵が体を直すのを見届け、悠人が玄関に入ってくる。
「だれ、、?」
階段の上から、気怠そうな美佳の声が聞こえる。
「悠人君よ、ほら上がって」
「えっ、何で?どうしたの?」
うわずった美佳の声が響き、ドタドタと階段を降りてくる。
戸惑いながらも、嬉しそうに笑う美佳が隣りに立った。
「あっ、いや、数学解らないって言ってたから、、、宿題一緒にと思って、、、」
「ホント!?どうしようかと思ってたの。入って入って!」
恥ずかしそうに俯く悠人に、美佳は嬉しそうに手招きした。
「良かったわね、美佳。さっ、悠人君も上がって」
文恵もニコニコと笑い、悠人を招き入れた。
「お邪魔します」
文恵の顔をチラッと一瞥し俯く悠人を、美佳は見逃さなかった。
「ママ後で紅茶ね!」
美佳は語気を強めて、文恵を一瞬睨み悠人の手を取り二階に上がっていった。
「はいはい、あまり遅くならないようにね」
文恵は頬を緩めながら、キッチンに向かった。

2.暗闇の中の視線

「今日久しぶりに悠人君が来て、美佳に数学の宿題教えてくれたのよ」
文恵は晩酌のビールを飲む一夫に、ニコニコと話しかけた。
「そうか、悠人君も大きくなったんだろうな」
「ええ、背なんて私より大きいのよ」
「もう中学生だもんな〜早いモンだな」
「でも、性格は変わって無くて、大人しくて良い子よ」
「性格はなかなかな。美佳と反対だったら良かったのに」
一夫は笑いながらビールを飲み干し、椅子から立ち上がった。
「先風呂入ってくるな」
「えぇ、じゃあ、片付けちゃうわよ」
文恵も立ち上がり、テーブルの上の食器をカチャカチャと片付け始めた。 
食器を洗い終えエプロンを首から抜こうとした時、バスタオル姿の一夫がキッチンに顔を出した。
「上がったぞ〜」
「あ、はぁ〜い。私もちょうど終わったから入ってくるわね」
文恵は冷蔵庫から取り出したビールとコップをテーブルの上に置き、浴室へ向かった。
脱いだ服をかごに入れ、浴室のドアを開ける。
立ちこめた湯気が柔らかく全身を包み込み、石鹸の匂いが鼻をくすぐる。
恵子はサッとシャワーで体を流し、湯船に身を沈めた。
「あぁぁぁ、、、、」
溜息が自然と口からこぼれ、温かなお湯の感触を目を瞑り楽しむ。
うっすらと汗をかき、白い肌がほのかに赤く染まるまでゆっくりとお湯に浸かる。
恵子にとって最もリラックスできる時間だった。

 それは偶然だった。
勉強の気晴らしに窓を開け、空を眺めて居たときだった。
カラカラと窓を開ける音の方に何気なく視線を向けた。
小さな窓から湯気が立ち上がり、赤く火照った妖しい体が一瞬目に入り悠人の体は硬直した。
直ぐに窓から離れた白い体が悠人の脳に焼き付いた。
  ”美佳・・・?”
いつも一緒に居た美佳の裸を想像し、その夜は激しくオナニーをした。
それからというもの悠人は照明を消し、息を潜めて隣家の風呂場を覗くのが日課になっていた。
お風呂上がりに決まって窓を開けるのが、文恵だと気付いたのは暫くたってだった。
いつの間にか文恵がオナニーの対象になり、美佳に対して引け目を感じるようになった。
美佳の機嫌が悪くなり始めたのもその頃からだった。
「、、、、、、!」
照明を消した暗い部屋の中で悠人はカーテンから目だけを覗かせ階下を見つめていた。
柔らかな光りを零す小さな窓は、磨りガラスと湯気で濡れ中は見通せない。
ふらっと人影がよぎり、悠人は目を凝らし窓を見つめた。
カラカラ
何時もの窓の開く音と共に、白い手が降ろされる。
白い乳房と茶色い乳首が立ち上がる湯気越しに見え隠れする。
「ふぅ、、、」
冷たい外気に顔を当てた文恵が溜息と共に去っていった。
「、、、、、」
ジャージから張り裂けんばかりに大きくなったペニスを悠人は取り出し握りしめた。
湯気の中から立ち上る石鹸の匂いを胸一杯に吸い込む。
悠人は目を瞑り、夕方玄関のドアを開けた時にTシャツの胸元から覗いたブラと、今脳裏に焼き付けた胸を重ね合わせた。
「、、、、、っ!!」
白濁した青い性が勢い良く放たれ、窓際に飛び散った。
「、、、、、」
オナニーの後に必ず訪れる罪悪感に悠人は落ち込みながらティッシュを手に取った。
ぐったりとベッドに横になった悠人はまだ収まらないペニスを扱き始めた。

「もぅ、何恥ずかしがってるの?小さい頃よく一緒に入れて上げたじゃない」
Tシャツを脱ぎ棄てた文恵は、ジーンズに手を掛ける。
「えっ、、、でも、、、」
「早く、汗臭いわよ、、、」
前屈みになりながらジーンズを脱ぐ文恵の胸の谷間に視線が釘付けになり、異様な状況にペニスがズボンの下で膨張し始めた。
3.淫夢

 制服姿の美香が満面の笑顔を湛え、何かを叫びながら手を振り駆け寄ってくる。
何も言えずに黒いアスファルトの模様を眺め立ち尽くしていた。
握られた手が引かれるまま美香の横顔を見つめながら走りだした。
息が上がり、全身から汗が噴き出しても美香は走り続ける。
「もう少し!もうちょと!」
笑いながら振り向く美香にドキっとしながら、美香の後を追った。
美香が急に立ち止まり振り向きざまに笑みを浮かべ、一軒の見慣れた家に入っていく。
一瞬の躊躇の後、閉じかけたドアを美香の後に続いた。
「いらっしゃい、さぁ上がって」
Tシャツにジーンズ姿の文恵が出迎えてくれた。
「あ、、みかさんは、、、?」
「美香?まだ帰ってきてないわよ。さぁ遠慮なく」
混乱する頭のまま文恵に促され、リビングへ向かった。
「暑いわね、、、すっかり汗かいちゃったね、、、」
「えっ、、、?」
「悠斗君も良く走ったから、汗でびしょびしょね、、、」
「走ったって、、、美香さんは、、、?」
訳が分からず、美香を探して部屋を見渡した。
「もぅ、、、さっきまで私と一緒に走ってたじゃない」
文恵はそう言いながら、汗で張り付くTシャツを脱ぎ始めた。
「あっ、、、あの、、、?」
「ほら、悠斗君も早く脱いじゃいなさい。お風呂に入らないと、、、」
「えっ、、、あっ、、あの、、、」
「もぅ、何恥ずかしがってるの?小さい頃よく一緒に入れて上げたじゃない」
Tシャツを脱ぎ棄てた文恵は、ジーンズに手を掛ける。
「えっ、、、でも、、、」
「早く、汗臭いわよ、、、」
前屈みになりながらジーンズを脱ぐ文恵の胸の谷間に視線が釘付けになり、異様な状況にペニスがズボンの下で膨張し始めた。
「もぅ、しょうがないわね、、昔みたいに脱がせてあげるわ、、」
ブラとショーツ姿の文恵が近づき、制服のボタンを外しはじめた。
「あっ、、あの、、、ちょ、、、」
言葉と裏腹に下半身に血液が送り込まれる。
「はい、、万歳して、、、」
目の前に迫る胸から目をそらし、なすがままにTシャツを脱がされた。
俯いた視線の先には文恵の白いショーツが有った。
「ズボンも脱がないと、お風呂入れないわよ」
制服のベルトに文恵の手が伸びる。
「じ、、自分で出来ます、、!」
恥ずかしさを隠すように、大きな声を上げベルトに手をかける。
パンツを押し上げるペニスを隠すように、文恵に背中を向けズボンを脱いだ。
「よし、じゃあ、お風呂に行こうか」
文恵は子供に話すように言い、スタスタと歩いて行った。
どうしていいか分からず立ち尽くしていると、風呂場の方から声がした。
「早くしなさい、、、何遠慮してるの?」
カラカラと風呂場の戸の開く音が聞こえる。
混乱した頭で脱衣所まで歩き、脱ぎ捨てられた文恵のブラとショーツが目に飛び込んだ。
「あっ、、、、」
無防備に脱ぎ捨てられた下着に、ペニスが大きく波を打つ。
鼓動が速くなり、緊張で汗が噴き出した。
風呂場の戸を一瞥し、体を屈めてショーツに手を伸ばす。
「何やってるの?早くしなさい」
突然風呂場から声が掛かり、伸ばした手を慌てて引っ込めた。
脱いだパンツを丸め、大きくなったペニスを隠し戸を開けた。
「ほら、早く!」
体を泡だらけにした文恵が振り返る。
「、、、っ」
唾を飲み込み風呂場の戸を閉めてから両手で股間を隠した。
「何そんな所で突っ立って、、、あっ、、!」
「あっ、、あの、、、ちがうんです、、、」
文恵の視線が隠した股間に注がれた。
「、、、そうよね、もぅ中学生だもんね」
困惑しながらも笑顔を作り、文恵は手を伸ばし隠していた両手を剥がした。
「ふふふっ、、、大きくなってる」
「、、、、」
「ふぅ〜ん、ピンク色、、、可愛い、、」
泡だらけの文恵の手が、ゆっくりとペニスに添えられた。
「あっ、、、っ」
ビクビクと腰が跳ね、今迄に感じた事のない刺激がペニスに与えられた。

4.寝坊

 文恵の胸は軟らかく、マシュマロみたいに手の動きに合わせ形を変えた。
唇はペニスを含み、赤い舌がチロチロと刺激を加えてくる。
夢中で広げた足の奥にはピンク色の割れ目と、大豆程のクリトリスがあった。
むしゃぶりついた秘裂からは透明な液がとめどもなく溢れ出した。
「あぁぁぁぅ、、、早く頂戴、、、」
文恵に導かれるまま、ペニスを突き立て腰を振った。
文恵の白い腕が蛇のように絡まり、全身が快楽に包まれる。
オナニーでは感じた事のない気持ちよさに、腰が熱くなりペニスが跳ね上がった。
「でるっ!」
全身がブルブルと震え、熱い塊がペニスを通過していった。
視界がゆっくりと暗くなり、暑さとけだるさと不快感が広がっていく。
「、、、、えっ、あっ!?」
暗闇に見慣れた風景が浮かび上がり、下腹部にパンツが張り付く。
「、、、、、」
掛け布団を跳ね除け、後ろめたさと共に悠斗は体を起こした。
溜息を漏らしながら机の上のティッシュを手に、不快なパンツを脱ぎ棄てた。
パンツを汚したペニスに苛立ちを覚えながらも、夢精するほどの夢に充足感もあった。
悠斗は新しいパンツに履き代え、ベッドに潜り込んだ。

「悠斗!何時まで寝てるの!遅刻するわよ!!」
「、、、、」
「何時だと思ってるの!早く起きなさい!」
ドアをたたく音と共に、雅美の声が高橋家に響いた。
「あっ、、あぁぁ!!今起きる!!」
悠斗は慌ててベッドから飛び起き、寝ぼけた足取りで制服に手を伸ばした。
「早くしなさい!」
「わかった、、、もう起きたよ!」
汚れたパンツをベッドに隠し、カバンを持って洗面所に向かった。
急いで歯を顔を洗い、玄関を飛び出した。
「行ってきます、、、えっ!?」
「遅い!何やってるの遅刻しちゃうわよ!」
悠斗の家の前で美香が腕を組み、頬を膨らませている。
「み、、、どうして、、、??」
「良いから、早く!」
「あっ、、うん、、、」
早足で歩く美香の横に並び、悠斗は美香の顔を見た。
「どうしたの?」
「ん?理由がないと一緒に行けないの?」
「そうじゃないけど、、、」
「それより、悠斗こそどうしたのよ?寝坊?」
美香の問いかけに、一瞬頭が白くなった。
「、、、ん、ちょっと遅かったから、、、」
「遅くまで勉強しすぎると、体に悪いわよ、、、あっ、ほら、走らないと間に合わないじゃない!」
言うより早く美香は駆け出していた。
「ちょっ、、、」
一瞬遅れて悠斗は駆け出し、昨夜の夢を思い出していた。
「そこの二人!早く走れ!!」
ようやくたどり着いた校門の前でジャージ姿で仁王立ちする体育の教師が大声を張り上げた。
「お早うございます!」
美香に続き悠斗も頭を下げ、誰もいない玄関に飛び込んだ。
「まったく、、、朝から、、走ると思わなかった、、、」
息を切らせた美香が上靴に履き替え、下駄箱を閉めた。
「、、、、、」
黙ったまま靴を履き換えない、悠斗に怪訝そうな目を向けた。
「何やってるの?早くしないと、、、」
「おっ、、、俺と付き合ってくれないか?」
悠斗の眼が美香の眼を捉え、小さくもはっきりとした声で言った。
「なっ、、、、???」
「美香、付き合ってくれないか?」
先程より大きな声が、玄関に響き渡る。
「ちょっ、馬鹿じゃない、、、なに、そんなこと急に、、、」
顔を赤くした美香が、廊下を教室に向かって駆け出していった。
「、、、、」
悠斗は後ろめたさに溜息を吐き、靴を履き替え一人教室に向かった。
予鈴が鳴る誰もいない廊下の角を曲がると、美香が壁に背を当て立っている。
「ばか、あんなこと急に、、、悠斗の相手は、、昔から私くらいしか出来ないじゃない、、」
「えっ、、、?」
「ばか!何度も言わせないで、、、」
真っ赤な顔を俯かせ教室に向かう美香の後を悠斗は追った。
「おはようございます、、、」
ホームルームが始まっていた教室の視線が一気に二人に降り注いだ。
「なんだ〜?二人して遅刻か!?」
担任が声をあげると同時に、教室中が冷やかしの声で沸きたった。
「し〜ず〜かに!!二人とも早く着席しろ!」
悠斗と美香は俯きながら自分の席に着き、カバンを置いた。

美香は嬉しそうにテーブルに肘を付き、悠斗の顔を覗き込む。
「ねぇ、悠斗ってそんなに勉強ばっかりして楽しいの?」
「楽しいわけじゃ、、、」
悠斗は美香の視線から目を逸らし、解きかけのノートを見つめた。
「ねぇ、キスしようか?」
「、、、えっ!?」
目を大きく見開いた悠斗に美香は照れ臭そうに小さな声で続ける。
5.交際

「ママ、悠斗が来るから紅茶とコーヒーよろしく!」
美香が帰ってくるなり玄関で大声をあげ、二階へ駆け昇っていく。
「何時くらいに来るの?」
文恵の問い掛けはドアのしまる音とドタバタと響く足音でかき消される。
「もぅ、、、」
文恵は苦笑いと共に溜息を吐き、洗濯を取り込む手を止めた。
  ”美香ったら・・・”
ここ最近の美香の浮かれた調子に、若い頃の甘酸っぱさを思い出しながらお茶の準備を始めた。
火に掛けたやかんがピィーとなるのと同時に、玄関のチャイムが鳴り響く。
「はぁ〜い」
文恵の声と同時に階段を駆け降りる音が響く。
「今開けるから!ちょっと待って!!」
美香が浮かれた声を発しながら、文恵の目の前を横切った。
「どうぞ!ほら早く!」
美香が満面の笑みを浮かべ、悠斗を招き入れる。
「悠斗君、いらっしゃい」
文恵の微笑みに、悠斗ははにかみながら頭を下げた。
「お邪魔します、、、」
「美香?今日も宿題?」
「何だって良いでしょ、、さっ、悠斗早く!」
「あっ、、、うん、、、」
「ママ、お茶よろしくね!」
「はいはい、、」
バタバタと駆け上がっていく二人を見送り、文恵はキッチンに戻った。

「あ〜っもぅ解んない!」
美香はシャープペンシルをテーブルに放り出し、大きく伸びをした。
「大体、aとかbとかXとかYとか、、、何なの?!」
「aとbは係数で、、、」
「だから、それがどうしたっていうの?」
「どうしたって、、、」
美香は嬉しそうにテーブルに肘を付き、悠斗の顔を覗き込む。
「ねぇ、悠斗ってそんなに勉強ばっかりして楽しいの?」
「楽しいわけじゃ、、、」
悠斗は美香の視線から目を逸らし、解きかけのノートを見つめた。
「ねぇ、キスしようか?」
「、、、えっ!?」
目を大きく見開いた悠斗に美香は照れ臭そうに小さな声で続ける。
「もう、皆してるって、、、」
「あっ、、でも、、、」
「、、、、、」
美香は無言で目を瞑り、悠斗に向って唇を差し出した。
「えっ、、あ、、、」
「、、、もぅ、、早く、、、」
「あっ、、、うん、、、」
どうしていいか分からずに悠斗は目を瞑る美香の唇に、自分の唇を押し付けた。
「んっ、、、」
美香の口から吐息が漏れる。
「ふふふっ、、、」
美香の微笑みに悠斗は慌てて唇を離す。
「えっ、、、?」
「ううん、、」
美香は顔を赤くしながら首を横に振る。
「どうしたの、、?」
「ん、、ファーストキスだなって、あと、悠斗の鼻息が、、、」
美香は嬉しそうに俯き、上目遣いに悠斗の顔を伺った。
「だって、、、」
鼻息と言われ急に恥ずかしくなり悠斗は顔を赤くして俯いた。
「あっ、、そういう意味じゃなくて、、嬉しくて、、、」
「うん、、」
「ねぇ、悠斗。もう一度、、、しよ、、?」
「うん、、、」
ゆっくりと重ねた二度目のキス。
緊張で感じなかった美香の唇の柔らかさと、ほのかに甘い香りに悠斗は興奮した。
「んんっ、、、、」
美香の唇を唇で噛むと、美香が甘い吐息を洩らす。
トントン
「お茶ですよ〜」
ノックと同時にドアが開き、二人は慌ててテーブルに向った。
「ママ何!?」
赤い顔で美香が振り向き、悠斗は俯いた。
「何って、紅茶とコーヒーよ。持ってきてって言ったじゃない」
「あっ、、そっか、、、ありがとう、、、」
「あっ、すいません、、、」
俯いたまま返事をする二人に、文恵は無言でお茶を置いた。
「あまり遅くならないようにね、、、」
二人の雰囲気に釘をさすように言い放ち、文恵はドアを閉めた。

 その日以降、夢の中の文恵は軟らかさく濡れた唇で責め立て、悠斗は夜中に汚れたパンツを持ち洗濯機に向かうようになった。

6.装った偶然

 悠斗は震える手でチャイムを押した。
「はぁ〜い、どなたですか?」
文恵の明るい声が聞こえる。
「あっ、、あの、、、悠斗です、、、」
「あれ?悠斗君?」
ガチャガチャと鍵を外す音がし、ゆっくりとドアが開いた。
「あの、、、美香さん、、居ますか?」
「え?友達と用事があるって、、、出かけたわよ」
「あっ、、宿題が、、、」
「そうなの?あの子ったら、、、遅くはならないと思うけど、、入って待ってる?」
「良いんですか、、?」
「まぁ、そのうち帰ってくると思うから。どうぞ、、、」
文恵はにっこりと笑って悠斗を招き入れた。
「お茶でも入れるから、帰ってくるまでリビングで待っててね」
「はい、お邪魔します、、、」
悠斗は俯いたまま頭を下げ、文恵の後をリビングへ向かった。
「そこに座って待っててね」
文恵はソファーを指差しキッチンへ向かった。
文恵の後姿をすがるように見つめ、悠斗はソファーに腰を下ろした。
奇麗に片付いた部屋の一角に干してある洗濯物に視線が釘付けになった。
美香のものと思われる小さなショーツに交じり、少し大きめの飾り気のないショーツ。
文恵がまだ戻ってこないことを確認し、悠斗は静かにソファーを立ち上がる。
「、、、、、」
そっと手を伸ばし、ショーツの内側を覗く。
2重になったクロッチは黄色い染みが付着している。
ショーツから微かに洗剤の香りがした。
悠斗は唾を飲み込み、手に力を入れた時だった。
カチャカチャとカップの鳴る音がキッチンから聞こえた。
悠斗は慌ててショーツから手を離し、ソファーに戻った。
「おまたせ〜コーヒーで良かったかしら?」
「、、、、、あっ、はい、、、」
俯きながら返事をする悠斗の前にカップが置かれ、文恵が対面するように床に座った。
「どうぞ」
文恵は微笑みながら自分のコーヒーに口をつけ、悠斗の顔を覗き込んだ。
「ねぇ悠斗君?」
「あっはい、、、!」
悠斗の声は裏返り、ショーツを手にしていた事を咎められると身を固くした。
「ふふっ、、ねぇ、最近ずい分と美香と仲良いみたいだけど、、、」
「あっ、、、はぃ、、、」
文恵の話題が美香との事と分かり、小さく息を漏らした。
「あの子と付き合ってるの?」
「あっ、、、はぃ、、、」
「そうなんだ!良かった悠斗君で。あの子我儘だから大変でしょ?」
文恵は嬉しそうに微笑み、言葉を続けた。
「悠斗君は勉強できるから、、、これからも宿題教えてあげてね」
「うん、、、」
テーブルに肘を付き嬉しそうに笑う文恵に、悠斗は顔を赤くし俯いた。
他愛のない会話と、コーヒーをお代わりし文恵は呟いた。
「もう、いつ帰ってくるのかしら」
時計は夕方の5時を過ぎ、窓から赤い夕陽が差し込んでいる。
「あっ、、あの、、、トイレ借りてもいいですか?」
悠斗はもじもじとしながら、ソファーを立った。
「ええ、場所わかるわよね?」
「はい、、、」
小さい頃に何度も遊びに来ていて、トイレの場所は解っていた。
悠斗はリビングに文恵を残し、トイレに向かった。
「、、、あっ」
トイレの向かいにある脱衣所のドアが僅かに開いている。
リビングを振り返ると文恵からは死角になっていた。
胸が激しく鼓動し、手の平が汗で濡れる。
悠斗は足音を忍ばせ、脱衣所のドアを開け素早く辺りを見渡した。
洗濯かごに無造作に置かれた青色のショーツに悠斗の視線が止まった。
「、、、、、、」
無意識にショーツをズボンのポケットにねじ込み、悠斗は脱衣所を後にした。
「あっ、、あの、、、遅くなりそうなんで帰ります!」
リビングの文恵に声を掛け、悠斗は逃げるように玄関に向かった。

「あら、そう?美香に言っとくから」
文恵が立ち上がり、玄関で悠斗を見送った。
悠斗はズボンのポケットに手を当て、すぐ隣の自宅へ駆け込んだ。
息が上がり心臓が跳ね、全身から汗が流れおちた。
逃げ込むように部屋のカギを掛け、ズボンのポケットを握りしめた。

悠斗はカーテンを閉め、密室になった部屋で額から流れる汗を拭った。
汗ばみ震える手でズボンのポケットからくすねてきた文恵のショーツを引っ張り出した。
「、、、、、、」
クシャクシャになったショーツをそっと目の前で広げる。

7.汚れたショーツ

 悠斗はカーテンを閉め、密室になった部屋で額から流れる汗を拭った。
汗ばみ震える手でズボンのポケットからくすねてきた文恵のショーツを引っ張り出した。
「、、、、、、」
クシャクシャになったショーツをそっと目の前で広げる。
はち切れんばかりに大きくなったペニスがズボンの中で悲鳴を上げている。
目の前に広げられた青いショーツに見とれながら、ゴクリと唾を飲み込んだ。
洗濯前のショーツからは何とも言えない生臭さが悠斗の鼻を突いた。
「、、、、っん」
もう一度唾を飲み込み、ゆっくりとショーツを裏返す。
まだ見ぬ秘部を覆っていたクロッチが目の前に現れた。
薄黄色く汚れた布地に、白く乾いた粘液が付着している。
悠斗は無言のまま文恵のショーツに鼻を近づけた。
「っ、、、、んっ、、、、」
今まで嗅いだ事の無い匂いに、汗と僅かながらおしっこの匂いが混じっている。
悠斗は夢中で匂いを嗅ぎながら、ズボンごとパンツを下ろした。
跳ね上がるペニスの先は先走る粘液にまみれ、ピクピク脈を打っている。
ベッドに横になりクロッチに鼻を擦り付け、大きく息を吸い込んだ。
  ”あぁ・・・これが・・・”
文恵の匂いに興奮したペニスは触れるまでもなく、タラタラと透明な液を流し膨れ上がる。
「っ、、うぅぅっ、、、!」
悠斗の意思に反して暴発したペニスは布団に白濁した青い性を吐き出した。
興奮が嘘の様に引き、代って後悔が悠斗を襲った。
悠斗は慌ててベッドに飛び散った性をティッシュで拭きとり、パンツとズボンを履き直した。
手にした文恵のショーツを机の引出しに仕舞い込み、そっとカーテンを開け外を覗いた。
夕日に染まる隣家の様子は、何時もと変わらずに静かであった。
  ”泥棒・・・下着泥棒・・・”
悠斗が頭を抱え椅子に座り込んだ時だった。
「悠斗!電話よ!美香ちゃんから!」
階下から響く雅美の声に弾かれる様に椅子から立ち上がった。
「あっ、、、いま、、、今行く、、、」
小さな声で答える悠斗に、雅美の声がさらに大きくなる。
「悠斗!聞こえてるの?!」
「今、、行くって!」
声を荒げ、大きな音を立てながら悠斗は階段を降りて行った。
「ほら、美香ちゃんよ」
悠斗の態度に怪訝そうな顔を向ける雅美の視線を避けながら悠斗は受話器を掴んだ。
「もしもし、、、?」
「あっ、悠斗?」
「うん、どうしたの、、、」
「今日来てたって聞いたから、何かあったかなって、、、」
美香の済まなそうな声が受話器から聞こえ、悠斗は少しだけ落着きを取り戻した。
「いや、宿題でもと思って」
下着のことに触れられずに胸を撫で下ろし、他愛のない話を美香と続けた。

「悠斗、御飯よ、、、そろそろ、、、」
雅美の声がキッチンから聞こえた。
「あっ、うん、、、ごめん、御飯だって、、、」
「うちもさっきから御飯だって言ってるよ」
「そう、、、じゃあ、、また明日」
「うん、玄関の所で待ってるから」
美香の明るい声に返事をし、悠斗は受話器を置いた。

8.困惑

「あれ、、?」
文恵は洗濯機に衣類を入れながら首をかしげ、洗濯機のスイッチを押した。
水が注ぎ込まれる音を聞きながら、脱いだ服を投げ込み風呂場のドアを閉めた。
「ふぅぁぁぁっ、、、」
目を瞑り自然とため息が口から洩れ、浴室に響いた。

「、、、、、、」
何時もの様に部屋の明かりを消しカーテンの隙間から浴室を覗く。
いつもと違うのは、手に握り締めた青いショーツ。
覗きという罪悪感と、盗んだショーツの匂いで息が荒くなる。
ツンと鼻につく文恵の匂い。
悠斗はそっと舌を伸ばし、汚れたクロッチをなぞった。
ピリピリと痺れる様な、しょっぱいような味が舌と脳を刺激する。
口の中が文恵の味で満たされ、唾液を吸ったショーツから文恵の女の匂いが立ち上る。
はち切れんばかりに勃起したペニスと共に、悠斗の欲望は大きくなっていく。
触りたい・・・舐めてもらいたい・・・入れてみたい・・・
夢で見た文恵とのセックスを現実にしたい。
悠斗はペニスをゆくりと扱きながら、何時ものように文恵が風呂場の窓を開けるのを待った。
そっと窓を開けカーテンから体半身とペニスを出し、風呂場を見下ろしながらしごき続ける。
  ”僕がこんなになってるのを見たら・・・優しい人だからきっと・・・”
青いショーツを鼻先に押し当て、思い切り文恵の匂いを吸い込んだ。
腰の奥がムズムズと熱くなり、射精感が押し寄せてくる。
  ”早く・・・早く見せて・・・”
願いが届いたかのように曇った窓ガラスに白い手が伸びた。
カラカラと音をたて開かれた窓から、モワッと白い湯気が立ち上る。
ピンク色に染まった白い腕の奥に、大きな胸と茶色い乳首が見えた瞬間に悠斗のペニスから白い液体が飛び出した。
「ぁっ、、、、っ!」
放物線を描き飛び散る性が、窓をすり抜け文恵の胸に飛びかかった。
「えっ、、、、???」
胸元に熱い粘液が飛び散り文恵は裸だということも忘れ窓から外を探った。
「あっ、、、きゃっ、、!!」
小さな叫び声とともに窓ガラスは閉められ、悠斗はペニスを握りしめたまま立ちつくした。


文恵は混乱する頭で、胸元を垂れる粘液を見つめた。
「ゆ、、君、、、?」
電気の消えた窓際に立ち風呂場を見下ろしていたのは確かに悠斗だった。
窓から出したペニスを出し、手に握り締めた何かを鼻元に当てて。
文恵は胸元の精液を勢いよくシャワーで洗い流し、もう一度体を洗い直した。

「ふぅ、、、」
文恵はバスタブに体を沈め溜息とともに目を閉じると、先ほどの光景が脳裏に浮かびあがる。
僅かに開いたカーテンの隙間から覗く黒い影。
下半身を露出させ大きくなったペニスを扱く悠斗の姿。
9.戸惑い

「ふぅ、、、」
文恵はバスタブに体を沈め溜息とともに目を閉じると、先ほどの光景が脳裏に浮かびあがる。
僅かに開いたカーテンの隙間から覗く黒い影。
下半身を露出させ大きくなったペニスを扱く悠斗の姿。
何かを鼻に当てながら、風呂場の窓を見下ろす瞳。
胸元に降りかかった精液のねば付と、青い性の匂い。
「、、、、、、」
右手で精液が掛かっていた胸元をさする。
精液はきれいに洗い流したが、胸元を伝う感触が蘇る。
不思議と嫌悪感より驚きのほうが大きかった。
「もう、、、上がろう、、、のぼせちゃう、、、」
文恵は小さく呟き、ゆっくりと立ち上がった。
換気のために開ける窓を一瞥し、そのまま風呂場を後にした。
髪を手早く拭き、濡れた体をバスタオルで包んだ。
湿り気の帯びたバスタオルが体に張り付き、ラインを際立たせる。
「ん、、、」
鏡に映る自分の姿に肯き、チカチカと点滅する洗濯機に目を向けた。
「そんなに入ってたんだ、、、」
思わぬ出来事に時間を立つのを忘れ入浴していた事を洗濯機が示している。
「ふぅ、、、」
小さな溜息を吐き、洗濯かごに洗濯物を移し始めた。
「、、、、」
絡まった洗濯物をほどきながら、文恵はあるものを探し始めていた。
「あれ、、、?」
空になった洗濯機を覗きこみ、文恵は首をかしげた。
「確かに入れたと思ったのに、、、、」
洗濯かごを見つめ立ち尽くす文恵の脳裏に、悠斗の姿が映った。
「えっ、、、ぁっ、、、!」
手にしていた物は見えなかったが、不可解な思いが確信に変わった。。
  ”私のショーツ・・・”
全身が火の付いたように熱く火照るのがわかる。
  ”私のショーツで・・・”
恥ずかしさと、軽率さに後悔しながらも、体の芯が熱くなる。
「ぁっ、、、」
湿った感触と共にジュンとあそこの奥で粘液が分泌される。
「なっ、、、えっ、、、」
脱衣所のドアを一瞥し、バスタオルの裾に右手を伸ばす。
「ぁっ、、、ぅ、、そ、、、」
クチュッという湿った音と濡れた指先。
覗かれ、ショーツを盗まれ、自慰の対象とされる。
美香が大きくなるにつれSEXの回数は減り、単調になっていた。
「だめ、、、、」
文恵は火照る体を戒めるように太ももを閉じ、パジャマに着替え脱衣所を後にした。
「ずいぶんゆっくりと入ってたんだな〜」
眠そうに欠伸をしながら一夫が文恵を見た。
「えっ、、、ぇぇ、、、」
「それ、、今から干すのか?」
手にした洗濯かごを顎でさし、一夫は眠そうに立ち上がった。
「ええ、、干しちゃわないと、、、」
「そっか、、じゃあ、先寝てるぞ、、、」
「えっ、、、はい、、、」
文恵は頷きながら洗濯かごを床に置いた。
「干したら寝るから、、、」
一夫の背中に声を掛け、文恵は洗濯物を干し始めた。

10.疼き

「やっぱり、、、無い、、、」
洗濯物を干し終え、空になったかごに溜息が漏れた。
一枚一枚、紛れ込んでいないか確認しながら干した洗濯物。
そこに有るはずの青い、汚れたショーツが見当たらない。
「どうしよう、、、」
決定的な証拠もなく、悠斗を犯人と決め付ける訳にもいかない。
文恵はソファーに腰を下ろし、天井を仰いだ。
  ”無い訳がない・・・確かにかごに・・・”
暗がりでショーツを鼻先に押し当て、自慰に耽る悠斗の姿が目に浮かぶ。
  ”そんな・・・汚い・・・”
文恵は太ももをギュッと閉じ、体の奥から沸き起こる疼きを押し込めようとした。
  ”あの汚れたショーツで・・・”
悠斗が秘裂に顔を埋め匂いを嗅がれる。
いけないと思いながらも、文恵の妄想が文恵を責め立てる。
「っ、、、はぁっ、、、、」
息が荒くなり体が火照る。
いつの間にか絡むように擦り合わせた太ももの奥から甘美な刺激が全身を駆け巡る。
「ぁっ、、、はぁぁっ、、、」
着替えたばかりの新しいショーツが秘裂に張り付き、さらに文恵を追いたてた。
「もぅ、、、ぅっ、、、、」
文恵はふらふらと一夫の寝る寝室に足を向けた。

 暗い寝室から規則正しい一夫の寝息が聞こえる。
そっと布団にもぐり込み、一夫に寄り添うように横になった。
「、、、た、、、あなた、、、」
「、、、、、」
「もう寝ちゃった、、、の?」
文恵の問いかけに一夫は寝息で答え、一向に起きる気配がない。
「あなたったら、、、ねぇ、、、」
文恵は一夫の肩を軽く揺すった。
「う〜ん、、、、」
一夫は寝返りをうち、文恵に背を向ける。
「ぁっ、、、」
寂しさと失意に文恵も一夫に背を向け、目を閉じた。
「、、、、、、」
脳裏に焼き付けられた悠斗の姿。
文恵はパジャマをずらし、ショーツの上から秘裂をなぞった。
「っ、、、、んっ、、、、」
口から洩れる声を必死に抑えながら、ゆっくりと膝を開いた。
  ”私のショーツ・・・あぁっ・・汚い・・・”
指を動かすたびにショーツのシミは広がり、地肌と密着していく。
「くっんっ、、、、、ぁっ、、、、、」
寝ている夫の横でぎこちなく動かす指がもどかしく、さらに痴情を煽る。
小刻みに揺れる体を左手で抱きしめ、ショーツの脇から秘裂に指を埋めた。
湿った音とともに、指をゆっくり動かす。

  ”だめ・・・ショーツ・・・嗅がないで・・・”

文恵は声を押し殺し、悠斗の自慰を脳裏に浮かべた。
「ぁっ、、、はぁっ、、、、んっ、、、んんっ、、、」
「っ、、、ぁぁっ、、、はぁっ、、、んっ、、、」
「ぁぁっ、、、んっ、んっ、、、くぅっ、、、、!」
体を抱えるようにして迎えた小さな絶頂だった。
ピクピクと震える体を押さえつけ、波が去るのをじっと耐える。
虚しさと戸惑いに目を瞑るうちに、いつの間にか文恵は寝息をたてていた。

「そう言えば、うちのママも最近寝坊が多いのよね」
「えっ、、、?」
「今日だって、起こしてくれるの遅くて、、、」
美香がぷぅっと頬を膨らませる。
「自分で、、、」
「えっ?何?」
「あっ、、いや、、、、」
「ほら急ご!遅れちゃうよ!」

11.早退

「ねえ、ちょっと聞いてる?」
「えっ、、、」
「もぅ、、、最近悠斗おかしいよ!」
美香が歩きながら顔を覘いてくる。
「ん、、、ちょっと寝不足かも、、、」
「大丈夫?夜遅くまで勉強のしすぎじゃないの?」
美香が眉間に皺をよせ、心配そうな声を出した。
「だ、、大丈夫だよ、、、」
「あまり無理すると、、倒れちゃうよ、、、」
「ん、、、そうだね、、、」
風呂を覗きながら射精する姿を文恵に見られてから一週間、悠斗は眠れない夜を過ごしていた。
死刑執行を待つ罪人の様に、いつ覗きを、ショーツを盗んだ事を咎められるかびくびくしていた。
暗闇のベッドの上で悶々と過ごし、それでも盗んだショーツを手に自慰だけは止めることが出来ずにいる。
「そう言えば、うちのママも最近寝坊が多いのよね」
「えっ、、、?」
「今日だって、起こしてくれるの遅くて、、、」
美香がぷぅっと頬を膨らませる。
「自分で、、、」
「えっ?何?」
「あっ、、いや、、、、」
「ほら急ご!遅れちゃうよ!」
美香が歩くペースを早め、悠斗も美香に合わせ歩きだした。
  ”おばさんも・・・寝不足・・・どうして?”
悠斗の不安がまた大きく膨らみ、罪悪感に鼓動が大きくなる。


「あっ、、、、、、、、、、っ」
一時限目の体育の準備運動が終わる直前、悠斗は目の前が真っ暗になり気が付けば保健室のベッドの上だった。
寝不足による、貧血。
保健の先生が早退を許可し、1時限目の終了のチャイムと共に悠斗は教室に戻った。
「じゃあ、、、帰る、、、」
クラスメイトは口々に「良いな〜早退できて〜」と悠斗を囃し立てた。
心配そうな目を向ける美香を尻目に悠斗は教室を後にし、早々に下校の途についた。
「ただいま、、、って、今日はパートって言ってたっけ、、、」
悠斗は玄関の鍵を閉め、リビングを見渡し自分の部屋に向かった。
保健室でとった仮眠のお陰で眠気は取れ、体調も良くなっていた。
「、、、、どうしよう」
誰もいない家、隣には文恵が一人。
今なら夢の続きを、、、盗んだ事を謝らなければ、、、盗んだって言ったら警察、、、
妄想が妄想を呼び、悠斗は盗んだショーツを手にリビングに降りた。
考えが纏まらないまま悠斗は受話器を手に、電話をかけていた。
プルルルルル  プルルルルル
コール音に鼓動が激しくなり、口の中が乾いていく。
緊張の余り受話器を置こうとした時、文恵の声が飛び込んできた。
「もしもし、、牧野です」
「、、、、、」
「もしもし?牧野ですが、、、」
「あ゙、、、」
ようやく振り絞った声にならない声。
「あの、、、どちら様でしょうか、、、?」
怪訝そうに文恵が訪ねてくる。
「あ゙の゙、、、、」
渇きで喉が張り付き、うまく声が出せない。
「はい、、、?」
「パンツ、、、、」
「なっ、、!」
ガチャンと言う音と共に、文恵の声が途切れる。
悠斗は失意と共に、怒りが込み上げてきた。
  ”謝ろうと思ったのに!”
悠斗は再びダイヤルを回し、文恵が出るのを待った。
プルルルルル  プルルルルル・・・
コールが10回を過ぎ、苛々しながら文恵が出るのを待つ。
「牧野ですが、どちら様でしょう?」
明らかに強い口調で文恵が再び電話にでた。
悠斗は意を決し、低くくぐもった声で話し始めた。
「お゙ぐざん、今どんなパンツはい゙てる゙の?」
「悪戯電話なら切りますよ!」
「お゙ぐざんのパンツ、、、ここに有るんだけど、、、」
「えっ?何言ってるんですか?本当に切りますからね」
「青い、汚れたパンツ」
「えっ!?」
悠斗は電話をしながら、ズボンの中で大きくなったペニスをさすった。
「今どんなパンツはい゙てる゙の?」
「、、、、、あの」
「今どんなパンツはいてるの?」
「ゆ、、悠斗君?」
「えっ!?」
「悠斗君でしょ?」
悠斗は興奮の余りいつの間にか普段の声に戻っていた事に気付かなかった。
「何やってるの?学校はどうしたの?」
「あっ、、あっ、、、」
「お母さんはどうしたの?」
「、、、、」
悠斗は自分のやっていることに急に恐怖を覚え、受話器を置いた。
全身から汗が噴き出し、足ががくがく震えた。
フラフラとソファーに座り込むと同時に、電話が鳴り響いた。

12.謝罪

「あっ、、あっ、、、、」
悠斗は受話器を見つめたまま身動きが取れず、立ち尽くした。
  ”出なきゃ・・・出たらばれる・・・学校からかも・・・どうしよう・・・”
鳴り止まない電話に、悠斗は観念し恐る恐る受話器を上げた。
「、、、、もしもし」
「悠斗君何やってるの?学校はどうしたの?」
文恵の問い詰める口調が、受話器から聞こえる。
「あっ、、あの、、、調子が悪くて早退、、、、しました」
「お母さんはいらっしゃるの?」
「今日はパートに、、、」
「、、、、、、、、ふぅ」
文恵の溜息が耳元に響く。
「さっきの電話悠斗君でしょ?」
「あっ、、、あっ、、、、ごめんなさい、、、」
「じゃあ、、私のパンツを取ったのも、、、」
「ごめんなさい、ごめんなさい、、、、」
「どうして、そんな事、、、」
文恵の問いかけに悠斗は何も言えず、汗でぬれる手で受話器を。
「まぁいいわ、、、お母さんが帰ってきたら、話すわ、、、」
文恵の諦めたような溜息を最後に、受話器から声が消えた。
「あっ、、、どっ、、、、」
汗が滝のように流れ落ち、悠斗は弾かれた様に玄関に向かった。
震える足が縺れ、両目から零れる涙をぬぐい、文恵のいる隣へ向かった。
チャイムを押し文恵の声が聞こえた途端、声をあげて泣きはじめていた。
「ごめんなさい!ごめんなさい、、、」
「悠斗、、君、、、、、?」
「ごめんなさい、、ごめんなさい、、、」
「、、、」
「許してください、、、もうしませんから!」
無言のインターホンに向かい悠斗は必死で頭を下げ、泣き叫んだ。
「、、、、、、」
「あぁぁっ、、ごめんなさい!」
恐怖と後悔に涙が溢れ、顔がぐちゃぐちゃになる。
カチャリ
鍵を外す音がし、扉が僅かに開かれた。
「本当にごめんなさい、、、!」
「ゆ、、悠斗君、、、」
「ごめんなさい、、もう、、絶対にしません、、!」
「、、、、」
崩れ落ちる悠斗の目の前で、ゆっくりと扉が開かれ文恵が顔を出した。
「、、、、」
困惑した文恵の顔が、悠斗に向けられる。
「ごめんなさい、、ごめんなさい、、、」
「、、、、ふぅ、、散らかってるけど、、、取り敢えず入りなさい、、、」
悠斗はふらふらと立ち上がり、無言で文恵の後に続いた。

「鼻、、、かみなさい、、、」
文恵はティッシュを悠斗に手渡し、ソファーに座るよう悠斗を促した。
「ほら、、、座って、、、今お茶入れるから、、、」
嗚咽をしゃくりあげる悠斗を座らせ、文恵はコーヒーを差し出した。
「で、、、どうしてこんな事したの?」
「、、、、」
「美香と付き合ってるんでしょ?美香のだと思って盗ったの?」
「、、、、」
黙ったまま俯く悠斗に、文恵は溜息をついた。
「お風呂覗いていたのも悠斗君でしょ?」
「、、、ぃ」
「悠斗君のやったことは犯罪なのよ?」
「、、、ごめんなさい」
「ふぅ、、いいわ、、、今回は許してあげる。お母さんにも言わない」
「ほっ、、ほんと?」
悠斗は顔をあげ、文恵の眼を覗き込んだ。
「ええ、、、」
「あぅ、、あっ、、、良かった、、、」
安堵に顔を綻ばせ、再び涙がこぼれる。
「もう泣かないの、、、ほら、、涙拭きなさい」
文恵はにっこりと笑い、再びティッシュを差し出した。
「だって、、ほんとに怖くて、、、」
「そう思うんだったら、二度としない事」
「はい、、、ごめんなさい、、、」
悠斗は頭を深々と下げ、文恵に謝った。
「ほら、コーヒーでも飲んで落ち着きなさい」
「、、、はい」
悠斗は手で涙を拭いながら、カップに手を伸ばした。
「まぁ、、、悠斗君も大人になってきたって事かな、、、」
「えっ、、、はぃ、、、」
微笑む文恵の呟きに、訳も分からず悠斗は頷いた。
「パンツ、、、返してね、、、、」
「あっ、、はい、、、」
悠斗は慌てて立ち上がり、ズボンのポケットに捩じ込んだパンツを文恵に手渡した。
「もぅ、、、こんなおばさんの物盗って、、、恥ずかしいじゃない」
文恵は照れながらパンツを受け取り、悠斗の視線からパンツを隠した。
「美香のと間違ったの?」
文恵の質問に悠斗は首を横に振った。
「えっ、、、じゃあ、私のと知って?お風呂も?」
「、、、、はぃ」
悠斗は顔を赤くし、小さく頷いた。
「あなた達付き合ってるんでしょ?」
「それは、、、おばさんに会いたくて、、、、」
「なっ、、、こんなおばさんより、美香のほうが、、、」
「そんな事!確かに美香ちゃんは、、、でも!」
悠斗の真剣な眼差しに気圧され、文恵も顔を赤くし俯いた。
「でっ、、でもだめよ、、、美香に怒られちゃうし」
文恵ははぐらかすように笑い、悠斗から視線を外した。
「でもずるいな、、、」
「えっ、、、?」
顔を上げた悠斗に、テーブルに肘を付き文恵は悪戯っぽく微笑んだ。
「私だけ、、、裸見られちゃったじゃない?」
「えっ、、はぃ、、、」
「だから、悠斗君のを見せてくれれば、、、お相子でしょ、、?二人だけの秘密にもなるし、、、」

13.興味

 文恵は俯きながらコーヒーを飲む悠斗を眺め、自分のカップに口を付けた。
「少しは落ち着いた?」
「はい、、、」
「そう、、、一つ聞いていい?」
「えっ、、、何ですか?」
悠斗がカップから口を離し、視線が合った事を確認し文恵はゆっくりと口を開いた。
「あの、、あの、私のパンツで何してたの?」
「えっ、、、あの、、、その、、、」
悠斗の顔がみるみる赤くなり、視線をテーブルのカップに落とし俯いた。
「自分で、、、してたの?」
「あっ、、、、はぃ、、、、」
「ふぅ〜ん、、、悠斗君はしたこと無いの?」
「はぃ、、、、」
顔を真っ赤にし、小さく体を丸める悠斗が可愛く見える。
「そうよね、まだ中学生だしね」
「、、、」
文恵は悠斗に意地悪っぽく笑いかけ、質問を続けた。
「でもね、お、、おちんちんを窓から出したら、、、いけないわよ。他の人に見られたら、、、」
「はい、、、もうしません、、、」
「ん、その方がいいわ、、、おばさんもびっくりしたんだから」
「ごめんなさい、、、」
高揚している気持ちを抑えるように、文恵はコーヒーで喉を潤した。
「ほんとに、、恥ずかしかったんだから、、、」
文恵は潤んだ瞳で悠斗を見つめ、テーブルにカップを置いて言葉を続けた。
「でもずるいな、、、」
「えっ、、、?」
顔を上げた悠斗に、テーブルに肘を付き文恵は悪戯っぽく微笑んだ。
「私だけ、、、裸見られちゃったじゃない?」
「えっ、、はぃ、、、」
「だから、悠斗君のを見せてくれれば、、、お相子でしょ、、?二人だけの秘密にもなるし、、、」
努めて明るく言いながらも、文恵は躰が熱くなるのを抑えようとはしなかった。
「でも、、、」
赤い顔を伏せる悠斗の両手が不自然に、ズボンの上に置かれる。
「私だって恥ずかしかったんだから、、、ほら、その手をどけて、、、」
テーブル越しに手を伸ばす文恵を避けるように、悠斗はソファーから立ちあがった。
「あっ、、、でも、、、」
「もう、大きくなっちゃったの?」
「、、、」
悠斗は無言で頷き、股間の前で両手を組んだ。
そんな悠斗に微笑み、文恵は悠斗の前に膝を付き両手を優しく

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