友達の母- 文恵 |
- 01: 名前:名無しさん投稿日:2014/03/20(木) 20:40
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1.日常の風景
「行ってきます」
朝食もそこそこに、美佳は鞄を手に取り小走りで玄関に向かった。
「あれ、今日も一人?悠人君と一緒じゃないの?」
文恵はエプロンで手を拭きながら、靴を履く美佳の後ろから声を掛けた。
「知らない、、、じゃあ、行ってきます!」
一瞬睨み付けるような目を文恵に向け、美佳は玄関から飛び出していった。
「ふぅ、、、」
文恵は玄関のカギを締め、溜息を吐いていた。
この家には美佳を妊娠した際に、少しでも環境の良い所で育てようと一夫と話し引っ越してきた。
都心部からは離れたが、緑や公園が多く子育てには良い環境と思えた。
建て売りの分譲住宅は瞬く間に売れ、隣の高橋家が引っ越してきたのも同時期だった。
お互い妊娠中であったため、直ぐに家族同士の付き合いが始まった。
娘の美佳と、高橋家の悠人とは幼稚園、小学校、中学校と常に一緒だった。
明るくハッキリとした美佳と対照的に、悠人は勉強は出来たが大人しく、悠人が喧嘩して泣かされた時は仕返しとばかりに美佳が喧嘩相手を泣かすこともしばしばあった。
仲の良かった二人がよそよそしく成り始めたのが、中学
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