首輪DAYS
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- 06 ) 無名作家
- [2024/12/16(月) 18:22]
「えっ……?」
朝の教室で、今日は一緒に映画を観に行けない、と姫乃に告げられ、夏希は一瞬絶句してしまった。
「ごめん……ごめんね、約束したのに……」
姫乃が、まるで叱られるのを恐れる子供のように、声を震わせている。
「う、ううん、いいんだよ。急な話だったもんね」
夏希は、目に涙をにじませている姫乃を前にして、慌てたように言った。<
<省略> [全文]
- 05 ) 無名作家
- [2024/12/16(月) 18:21]
その週の金曜日――。
姫乃は、男が指定した時間の電車に乗っていた。
先週まで通学のために乗っていた電車よりも、数本早い。
月曜日から木曜日までの四日間と同じように、男が指定した車両に乗り、男が指定したように、ドアの近くに立つ。
電車は朝の混雑時だ。
(ばれませんように……ばれませんように……ばれませんように……)
<省略> [全文]
- 04 ) 無名作家
- [2024/12/16(月) 18:21]
姫乃が連れてこられたのは、男子トイレの個室だった。
駅の端にあるため、滅多に人がこない場所だ。
そこで姫乃は、初めて、男の顔をじっくりと見た。
中肉中背というのだろうか。ダークグレーのスーツを着たその体格には、何の特徴も無い。髭を剃り、髪をやや短めに刈ったその顔も、同様である。普通の、どこにでもいる勤め人の顔だ。
ただ、その目付きだけが
<省略> [全文]
- 03 ) 無名作家
- [2024/12/16(月) 18:20]
夕方の電車の中は、驚くほど混んでいた。
近くにある都市型テーマパークの帰りの客たちだろう。
ターミナル駅に接続するまで、この混雑は続くはずだ。
窓の外の夕暮れを見つめながら、姫乃は、ため息をついた。
体中が、熱い。
駅まで走ってきてしまったため、ますますアルコールが回ってしまったようだ。
が、姫乃の心は、体とは別
<省略> [全文]
- 02 ) 無名作家
- [2024/12/16(月) 18:20]
「ね、姫ちゃん、キスしていい?」
奥住姫乃は、葉山夏希のその言葉に、黒目がちな大きな目を丸くした。
「え、えっと……」
「ボク、姫ちゃんが好き。だから、キスしたい」
夏希が、彼女独特の明快な言葉で、畳み掛けてくる。
「姫ちゃんは、ボクのこと、嫌い?」
「そ……そんなことないよ……。私、なっちゃんのこと……好き、だよ」
<省略> [全文]
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