欅坂46。アイドルじゃなかったら… |
- 06: 名前:短パンマン投稿日:2017/12/23(土) 14:23
-
「たーだいまっ!」
風呂上がり、火照った身体で理佐に抱きついた。
「もー!なに?」
理佐は少しびくっとしてたけど、本気で振りほどこうとはしてこなかった。
「なにみてるの?」
「ドラマ」
「でしょうね」
「ねぇあついから離れて」
理佐は俺が回した腕をぺしぺし叩いてくる。
「やだ」
「もう!」
結局理佐はそれ以上なにも言わなかった。
俺と同じシャンプーの香りが理佐から漂う。
まぁ理佐が買ってきた同じもの使ってるから
当たり前なんだけど。
理佐の後ろでもぞもぞ動いてても理佐はドラマに夢中らしく気にも留めないようだ。
素の理佐の姿は、ぎこちなく笑っていた理佐に比べて数倍も魅力的だと思う。
そりゃあ少しは笑って欲しいけど、今の状態になってから別れ話を持ち込まれたことは一度もない。
喧嘩になることは何度もあるけど、その度に折れるのは俺だから
バランスがうまく取れているんだと思う。
こんな可愛い彼女を失いたくないし、他の誰かの隣を歩いてる理佐を想像したくもない。
「理佐」
「ん?」
「好き」
「うん」
「理佐は?」
「好きだよ」
まぁこんなやりとりを泊まりに来る時はいつもしてるんだけど、
理佐も勘付いていて、俺がこのスイッチを入れるときはエッチしたいっていう合図だったりする。
理佐の頬に俺の頬をくっつける。
相変わらずすべすべでもちもちで気持ちいい。
付き合ってみてわかったんだけど、
理佐は後ろから抱きしめられる方が好きみたい。
「もー…暑い…」
「いいじゃん」
今度は理佐の頬に軽くキスする。
何回もしてると、理佐の首が俺の方に向いて
そっちよりこっちがいいって言わんばかりに口を尖らせる。
お望みならばと唇を突き出すと、理佐は目を閉じる。
軽く触れるくらいのキスをして、すぐに離す。潤いのあるみずみずしい唇の感触を確かめると、
理佐は目を開けて、またテレビに目を向けた。
理佐の心がテレビにある内はこれ以上ちょっかい出すのをやめて、
一緒にテレビを見るようにした。
-
-
|
|