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- 33: 名前:Ht-x-投稿日:2018/07/11(水) 17:56
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なにか話さないと。逆にこれはチャンスで、彼女と二人っきりは今日この瞬間しかないかもしれない。
彼女も表情に気まずいと書いてある。とにかく話さないと。言葉を振り絞って出そうなんて考える余裕はなかった。
「サナがいないと静かだね、、、」
声が少しうわずる。今日1番の緊張だ。
「そうですね。私は話すの苦手だから」
まずい。間違えたぞ。彼女に暗いって言ったのと同じじゃないか。やってしまったと思ったが、彼女の言葉は続いた。
「サナがいつも瀬川くんの話をしてくれて、もっとチャラチャラしてる人だと思ってました」
サナの野郎、どういう説明してたんだ。さっきの不安をキレイさっぱり忘れて、彼女の落ち着いた声のトーンに心がときめく。
「名井さんも関西なんですよね?」
名字で呼ぶしか呼び方がない悲しさ。呼び方がパーソナルスペースの距離を物語っている。
「高校まで兵庫に住んでました。瀬川くんは、ずっと東京?」
「うん、生まれと育ちも東京です」
あれ、普通に喋れてる。しかもスムーズに喋れてる。
「名井さんはサナと大学から仲良くなったんですか?」
「サナが話しかけてきたのがきっかけで、ほんと唐突に」
時間的にもうすぐトイレからサナが帰ってくる。頼むからまだ帰ってこないでくれ。
僕は勢いに任せて言った。
「名井さん、、、連絡先交換しませんか?」
話の流れからして、このタイミングで連絡先を聞くのはおかしかったと思い返したらわかる。
不意をつかれた彼女のキョトンとした表情。そして次に見せたニッと、照れ笑う表情を僕はずっと忘れないだろう。
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