難波物語 |
- 01: 名前:ナノ投稿日:2013/12/29(日) 02:36
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難波にあるNMB48劇場。
そこではほぼ毎日のように、NMB48のメンバーによる劇場公演が行なわれている。
結成から三年を迎え、当初よりも数段高くなった公演の当選倍率がその人気ぶりをものがたっている。
そんな彼女達の劇場公演に初めて当選し、参加する男がいた。
名を須藤 祐介と言う。
19歳。
彼の推しメンはNMB48チームBIIの薮下 柊。
彼の紹介をするならば、これくらいだろうか。
……他にしいて言うならば顔は整っている方、要するにイケメンと呼ばれる部類に属している。
そんな彼にとっての初公演が間も無く始まろうとしている。
- 02: 名前:ナノ投稿日:2013/12/29(日) 19:25
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難波の劇場の前、溢れる人集りの中に祐介の姿はあった。
「うっわ……」
難波に友人と遊びに来ることはよくあったが、今回は目的が違う。いつもならチラリと見るだけの人集り。そこに今、自分がいる。
「全員公演見る人なん……?」
それらしいTシャツを見に纏った中年の男や、メンバーの衣装を再現した服を着ている女の子。会社帰りと思わしき男など、様々な人でごった返す劇場前の雰囲気に祐介は圧倒されていた。
仕組みをよく知らない祐介は、とりあえず事情に詳しそうな男に話しかけ、大まかな流れを教えてもらった。
意外に良心的で親切なのがファンの良さでもある。
教えられた流れに沿って列に並ぶ。
ちなみに祐介の当選番号はモバイル枠0007番と、なかなかの番号だ。
しばらくしてスタッフの誘導が始まり、劇場の中へ。
祐介は真ん中より少し右寄りの席に着席。
いよいよである。
- 03: 名前:ナノ投稿日:2013/12/31(火) 21:06
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チャイムの音と共に照明が落ち、拍手が起こる。そして聞こえてくるのはovertureに合わせたMIX。
とりあえず手拍子でノリを合わせる祐介。回りとの温度差を気にしていると幕が上がった。
照明がステージに当たると、はっきりと見えるメンバーの姿。そして推しメンである薮下柊がセンターに立っている。
「おぉぉ……」
その光景は何とも言えない衝撃を祐介に与えた。
めまぐるしく変化する衣装、未熟さをまだ少し漂わせるMC、そして曲中の笑顔。
その全てが新鮮だった。
「つきましては、ハイタッチでお見送りさせて頂きます!」
「へぇ〜ハイタッチかぁ、豪華やなぁ」
祐介はスタッフの指示に従い、ハイタッチへ向かうのだった。
- 04: 名前:ナノ投稿日:2014/01/01(水) 21:40
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並んでいる最中に肩叩きの存在を知る。
「6番です」
6番がどのメンバーなのか期待に胸を膨らませながら、進んでいく。
「ありがとうございました!」
ハイタッチの最も手前にいたメンバーが元気に手を重ねてくる。
16番は梅原真子。
「あ、お疲れ様」
こういう時どう言葉をかけるのが普通なのなわからなかったので、当たり障りない言葉をかける。
というか距離が近い。
そして自分の番号である6番の手前、7番まで進んだ。
「あぁ〜、見えてましたよぉ!」
「え、あ、ありがとう!」
ハイタッチにもかかわらず手を握られたことに動揺が隠せない。これも普通なことなのだろうか。というか見えていたというのは本当なのだろうか。
まぁ、仮にそれが嘘であったとしても嬉しいことに変わりはない。
そんな7番は加藤夕夏。
そしていよいよ6番目がやって来た。
そのメンバーとは……
- 05: 名前:ナノ投稿日:2014/01/02(木) 00:53
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「後ろ向いてください」
言われるままに後ろを向く。
その時横目に推しメンである薮下柊の姿を発見した。一つ横に自分の推しメン。なんとも言えない虚無感が襲う。
そんな祐介の背中にトントンと優しく小さな拳が。か弱いその力は、今の祐介にはほとんど届いていなかった。
肩叩きが終わり振り返る。
「ありがと」
虚しさを噛み締め、苦笑いにならないように作り笑で言葉をかける。
しかし、それが伝わってしまったのか、そのメンバーに目を逸らされてしまった。
「……」
そして薮下を含めた残りのメンバーとのハイタッチを済ませ、劇場を後にした。
「なんやろ、めっちゃ虚しっ……」
劇場近くのたこ焼き屋で買ったたこ焼きを頬張りながら空を見上げる。
空気の汚れた大阪の街から見える星は少ない。空を見たことを後悔し、またたこ焼きを頬張る。
「肩叩きの子って確か……」
劇場を出る前に撮影した、ハイタッチの並びを見返す。
「太田夢莉かぁ……」
ほとんど星の無い空をまた見上げ、溜め息一つ。
「嫌われたかなぁー」
- 06: 名前:名無しさん投稿日:2014/01/02(木) 01:16
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めっちゃ面白いです!
応援してます!
- 07: 名前:名無しさん投稿日:2014/01/02(木) 22:13
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エロはないですか?
- 08: 名前:ナノ投稿日:2014/01/05(日) 17:54
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その頃、公演を終えたメンバーは反省会を行っていた。
リーダーである上枝を中心に今日の公演を振り返っていく。
「じゃあー、なんか意見ある人!」
これは、いわゆる締めの言葉である。学校でいうと、教師が生徒に対して「何か質問はあるか?」と、問いかけるが誰も反応しないのと同じような感覚である。
「はい!はーい!」
が、最後に必ず何か一言残していくのがこのメンバー。
「はい、あんちゅ」
あんちゅこと石塚朱莉である。
「最前列にいた人がイケメンでしたー!」
割とどうでもいいことを言って終わるのがいつものパターンなのだが、この日は違った。
「あ、夕夏も思った。左の方におった人やろ?」
「えっ、待って萌乃も思った!あの人になら何されてもいい……ふふふっ……ふふふふふ……」
加藤夕夏と赤澤萌乃が反応を示したのだ。石塚のイケメンがいた発言は珍しくはない。しかしそれに反応するメンバーが出るのは稀なことであった。それ故にチーム内はその男の話にシフトチェンジしたのだ。
「ほのりさーん、それアウトな発言やから。まぁ、ほのりやからしゃーな
<省略されました> [全文を見る]
- 09: 名前:ナノ投稿日:2014/01/05(日) 17:58
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>>06
ありがとうございます!
>>07
入れるつもりです!
- 10: 名前:あかさ投稿日:2014/01/08(水) 00:08
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才能の差に驚きます・・・
応援してます!
がんばってください!
あと
更新お願いします!
- 11: 名前:リョウスケ投稿日:2014/01/11(土) 21:07
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へえ…マジか…
- 12: 名前:Kaikhosru投稿日:2015/03/03(火) 21:34
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辟。譁ュ霆「蜀吶∫┌譁ュ菴ソ逕ィ遖∵ュ「縺ァ縺吶ら┌譁ュ霆「蜀吶∫┌譁ュ菴ソ逕ィ遖∵ュ「縺ァ縺吶
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