夢ドール |
- 325: 名前:シャカ投稿日:2014/07/22(火) 19:07
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リクエストありがとうございます。更新します。
『ただでとは言わん!向こうにも代償は払ってもらう交渉は任せてくれ』
『いっ……嫌ですそんな売春みたいな真似!』
『へぇ〜ただで遣らせるんだ?翼ちゃんは天使だね』
売春は出来ないと言う翼に俺がそう言うと翼は
『そっそれも嫌です!何で私が……』
『おっと客が来たぜ!どっち道、翼は遣るしか無いんだよ顔ばれしたく無ければストッキングを頭から被り口の部分だけ破り鍵を開けて準備しとけ』
『まっ……待って!私は遣るなんて言ってない』
俺は翼の言葉を無視してトイレにやって来た男との交渉の場へと出向く
『よっ兄ちゃん女は好きか?』
『ひっ……誰……誰何ですか?もしかして幽霊?ひぃ〜っ』
最初の男は学生で坊っちゃん狩りのメガネを掛けたいかにも童貞としか思えない学生で俺の事を幽霊と思い肝っ玉が縮こまる。
『おいおい兄ちゃんあんまり驚くなよ!俺は幽霊では無いから、俺は守護霊、ある女の守護霊だ!』
『しゅ……守護霊?守護霊が僕に何の用何ですか?』
俺はタッチ手袋で学生の肩を叩き素性を説明する。タッチ手袋で触る事で学生は俺と会話する事が出来る。
『ちょっと兄ちゃんにお願いが有るんだ』
『ぼ……僕にお願い……?』
守護霊の頼みが何なのか分からず学生は怯えた表情でブルブル震える。人生の中で守護霊に頼み事をされるのが初めてだからどうして良いのかが分からないからだ。
『そうっ緊張するな?何も撮って食おうとは思ってない、先の質問だが女は好きか?』
『えっ女?』
『そうだ女だ!』
『あの……その……す……好きです……』
学生は顔を真っ赤な柿のように染めながらぼそりと呟くそれなりに女には興味が有るようだ。
『兄ちゃん彼女は?もしかして童貞か?』
『えっ?……はっ……はいっ……』
聞くまでも無い、この容姿だこれで経験者なら俺が悲しい、少なくとも俺の学生時代はこいつよりはいけていたそう思いたい、メガネの男は二つに分類される知的でモテる奴か、勉強しかやって来なかったガリ勉野郎、こいつは間違いなく後者だ、この先、女を知らないで生きていくだろう?家が裕福ならお見合いと言う手も有るかも知れない、しかしこの先、どのみち女から告白される事も無ければ自分から告白する事も無い、そんな運命だと俺は勝手に決め付ける。
『そうか童貞か?女に興味が有りながら童貞ってもしかして許嫁でも居て結婚まで貞操を守っているのか?』
『そっ……そんなの居ませんよ僕なんて女に相手にされる訳無い!』
やはり俺の読み通りこいつは俺と同類だ奇跡でも起こらない限り女性の縁なんて無い、俺はこの学生に親近感を覚える。
『でもっ好きな子はいると』
『えっ……まぁ……』
『図星か?だったらコックちまえよ』
『ぼ……僕なんか無理だよ相手にされる訳が……』
その言葉に俺は昔の自分がフラッシュバックする。好きな子に告白出来なかった、昔の俺、告白出来ないばかりかいつの間にか相手にばれて告白する前から失恋した苦い思い出、こいつは昔の自分だと確信する。
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