「あたしの弟」小学校時代 |
- 01: 名前:名無しさん投稿日:2016/07/11(月) 04:46
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「わーっ、返してよぉ!」
「きゃっはは。ほーら、ここまでおいでー」
あたしは弟が手にしていた紙をひったくって
駆け出した。大あわてであたしを追いかけてくる。
バタバタバタ。
ドタドタドタ。
ばたんっ。
ガチャ。
部屋中を駆け回った挙げ句に、あたしは誰もいない
おとーさんの書斎に入ってカギをかけた。
ドンドンっ。
ドンドンドンっ。
「お姉ちゃん、開けてよっ! 開けてよーっ!」
弟は半べそをかきながら書斎のドアを叩く。
「なになに…、『ぼくは、超機動ソルジャー グレート
ファイターの大ファンです』」
あたしはわざと大きな声で、紙に書いてある文章を
棒読みで朗読する。
「読まないでよーっ! 返して、返してぇー」
涙混じりの声で弟は、しつこくドアを叩き続けている。
けれどあたしはお構いなしにいじわるを続ける。
「『先週の”絶体絶命、勇者大ピンチ”は、とても
こうふんしました。』なに、これ。
あんたバッカじゃないのぉ?」
「わぁーん、ああーーん」
とうとう弟は泣き出した。もう、すぐに泣くんだか
<省略されました> [全文を見る]
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