アスファルト |
- 01: 名前:名無しさん投稿日:2014/09/05(金) 20:51
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8月が過ぎ、残暑を感じると、決まって思い出すことがある。
アスファルトの匂いと共に。
時は、今から30年前ほど遡る。
私は人口5万人ぐらいの地方都市に住む小学6年生だった。
小学校まで片道30分ぐらいかかっていた。
草むらを抜け、田んぼを抜け、区庁舎を抜けると小学校に辿り着いた。
どちらかというと、人がまばらな新興住宅地であり、近所には子供があまりいなかったように覚えている。
多くの小学校の同級生は、私とは違う方向に住んでいたため、
自宅へは一人で帰ることが多かった。
また放課後、遊ぶと言っても、小学校まで徒歩30分。相当な距離である。
そのため、放課後、滅多に友達と遊ぶことはなかった。
引込み思案な性格も手伝い、これといった友達と呼べる人もいなく、
少し寂しい小学校生活を送っていた。
小学校最後の夏休みが終わり、9月の始業式から少し経ったある日のことだった。
授業が終わり、帰宅している時だった。その日は、残暑が厳しかった。
むっとむせかえすような暑さがアスファルトから感じた。
なんでこんなに学校から家が遠いのか、この時ほど呪ったことはなかった。
のど
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