- 01: 名前:投稿日:2023/04/26(水) 00:06
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もう60年も前の昔話になります。もちろん実話です。
私は子供の頃から一人で自転車に乗って知らない道を走るのが大好きな妄想少年だった。
小学六年生の秋、日曜日の午後、いつものように自転車で自宅近くの雑木林を探検していた時のことだった。
山全体が起伏の激しい雑木林で、一度山に入り込むと方角さえも解らなくなるほどの山林だった。そして獣道ぐらいの細い道が奥へ奥へと繋がっていて、山の中央あたりには結構広い平坦地があり、その周囲には不思議な洞窟がいくつもあってとても面白くて、それ以前から何度もよく行った場所だった。
ハラハラと落ち葉が舞い落ちる晩秋の山林の獣道を、一人自転車を押して探検していると自称考古学の研究をしている大学教授だというリュックを背負っていかにも歴史研究をしている風の中年メガネハゲオヤジに遭遇し、ボク何年生かな?と声を掛けられ、歴史は好きか?と聞かれ、結構好きですと答えると、化石が出る場所がある、とか弥生人の土器が出る洞窟がある、とか色々森の中を一緒に歩いて詳しい説明を受けながら、粘土質の崖を叩き割ってその割れ目から木の葉の化石を見せてくれた。でも今考えると化石と言
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